テラケン

株式会社テラケンについて

株式会社テラケンは、日本の外食産業において居酒屋チェーンを展開する企業です。主力業態である海産物居酒屋「さくら水産」を、主に東日本の関東地方に加え、中部、近畿地方の一部地域で運営しています。本社機能は東京都千代田区に置かれており、現在は和食レストランなどを手掛ける株式会社梅の花を親会社とする、梅の花グループの連結子会社となっています。

創業と初期の発展

株式会社テラケンの歴史は、創業者の寺田謙二氏から始まります。寺田氏は「さくら水産」の立ち上げ以前に、別の居酒屋チェーン「村さ来」のフランチャイズ店舗の経営に携わっており、外食産業での経験を積んでいました。その経験を活かし、独自のブランドとして「さくら水産」を創設。1995年にはその第1号店を開店しました。「さくら水産」はその価格帯や提供スタイルで人気を博し、最盛期には全国に160店舗近くを展開するなど、急速な多店舗展開を実現しました。

過去の事業と経営の転換

「さくら水産」の成功以外にも、株式会社テラケンは過去に異なる業態にも挑戦していました。その一つに、全品250円（消費税別）という均一価格を特徴とした居酒屋「にこにこ屋」がありました。しかし、企業の経営構造が見直される中で、「にこにこ屋」は事業継続が困難となり、2011年2月をもって全ての店舗が閉鎖されることとなりました。

その後、株式会社テラケンの経営権は創業者の寺田氏から離れ、投資会社であるアスパラントグループへと移管されました。新たな経営体制のもと、業績回復を目指して経営幹部の刷新や業態の一部変更など、様々な再建策が試みられました。しかし、これらの努力にもかかわらず、厳しい市場環境や社内要因などが重なり、事業の抜本的な再建には至りませんでした。

店舗数の大幅な減少

経営再建が思うように進まない中、株式会社テラケンは店舗網の抜本的な見直しを迫られます。その結果、2018年の2月から3月にかけて、収益性の低い店舗を中心に大量閉鎖が発表されました。この大量閉店により、かつて100店舗を超えていた規模は急速に縮小しました。2019年5月時点では、全国で合計39店舗が営業していましたが、その後も事業環境の変化などを受けて店舗網の再編や閉鎖が進み、その数はさらに減少の一途をたどりました。

そして、2025年6月現在において、株式会社テラケンが運営する「さくら水産」の店舗数は、ピーク時の160店舗近くから大幅に減少し、わずか11店舗での営業となっています。具体的な店舗の所在地は、東京都に4店舗、埼玉県に4店舗、千葉県に2店舗、そして大阪府に1店舗であり、事業地域も以前より限定的になっています。

現在の親会社とその他の活動

こうした経営状況の中、株式会社テラケンは新たな経営体制のもとで事業を継続することとなりました。2019年3月には、株式会社梅の花がテラケンを子会社化することを発表し、現在に至るまで梅の花グループの一員として事業運営が行われています。

また、企業活動に関連する情報として、2011年2月17日には、音楽グループであるオリンポス16闘神が「さくら水産」のオフィシャルイメージソングを提供しています。さらに、同社はテレビ番組でも取り上げられたことがあります。例えば、2008年7月1日にテレビ東京で放送された「日経スペシャル ガイアの夜明け ～人手が足りない… ～揺れる外食チェーンに秘策は?～」では、外食産業が直面する人手不足への対応策として、「さくら水産」が導入していた、顧客自身が注文を行うセルフサービス方式の取り組みが取材され、紹介されました。

株式会社テラケンは、創業から多店舗展開による成長を遂げたものの、経営環境の変化や内部要因により規模を縮小してきました。現在は梅の花グループの一員として、少数の店舗を運営しながら事業の継続を図っています。

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