テリー・ストッツ

テリー・ストッツ：NBAを彩った名指導者

テリー・リン・ストッツ（Terry Linn Stotts）は、1957年11月25日生まれのアメリカ人バスケットボール指導者であり、元選手です。彼はNBAのポートランド・トレイルブレイザーズのヘッドコーチとして最もよく知られています。

選手としてのキャリア

アイオワ州シダーフォールズ出身のストッツは、オクラホマ大学卒業後、1980年のNBAドラフトでヒューストン・ロケッツから2巡目（全体34位）で指名を受けました。しかし、NBAのロースターに残ることができず、ヨーロッパでプロとしてのキャリアをスタートさせました。1990年まで、スペインやフランスなどのプロリーグでプレーしました。

コーチとしてのキャリア

1990年、ストッツはコーチングの道へ進み、CBAで2年間アシスタントコーチを務めました。その後、NBAのシアトル・スーパーソニックスでジョージ・カールの下、アシスタントコーチとしてNBAでのコーチングキャリアをスタートさせました。

アトランタ・ホークス

カールと共にミルウォーキー・バックスに移籍し、5年間アシスタントコーチを務めた後、2002年にアトランタ・ホークスのヘッドコーチに就任。しかし、2002-03シーズンは24勝31敗、2003-04シーズンは28勝54敗と成績は低迷し、退任となりました。

ミルウォーキー・バックス

ゴールデンステート・ウォリアーズのアシスタントコーチを経て、2005年にミルウォーキー・バックスのヘッドコーチに就任。2005-06シーズンは40勝42敗と負け越しながらもプレーオフに進出しましたが、1stラウンドで敗退。翌シーズンは23勝41敗と大きく負け越し、シーズン中に解雇されました。

ダラス・マーベリックス

2008年夏、リック・カーライルの下でダラス・マーベリックスのトップアシスタントコーチに就任。2010-2011シーズンにはNBAチャンピオンを経験しました。

ポートランド・トレイルブレイザーズ

2012年、ポートランド・トレイルブレイザーズのヘッドコーチに就任。2012-13シーズンは、新人王に輝いたデイミアン・リラードの活躍があったものの、33勝49敗と負け越し。しかし、2013-14シーズンには、リラードの成長とラマーカス・オルドリッジの活躍が合わさり、54勝28敗と大きく勝ち越し、プレーオフに進出しました。プレーオフ1stラウンドでは、ヒューストン・ロケッツとの第6戦でリラードが劇的なブザービーターを決め勝利。カンファレンスセミファイナルに進出しましたが、サンアントニオ・スパーズに敗れました。

2014-15シーズンは、ノースウエストディビジョン優勝を果たすも、ウェズリー・マシューズの怪我などによりプレーオフ1stラウンドで敗退。シーズンオフには、オルドリッジやマシューズらが移籍し、チームは再建期に入りました。しかし、C・J・マッカラムの成長やアレン・クラブの活躍などにより、チームは予想を覆し、3年連続でプレーオフに進出。2018-19シーズンにはカンファレンスファイナルまで進出しましたが、ゴールデンステート・ウォリアーズに敗れ、NBAファイナル出場はなりませんでした。

2021年6月4日、ストッツは9年間務めたブレイザーズのヘッドコーチを退任しました。

テリー・ストッツは、その手腕で多くのチームをプレーオフに導き、選手育成にも定評のある名指導者として、NBAの歴史に名を刻んでいます。

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