テレスドン

テレスドン

テレスドンは特撮テレビ番組『ウルトラマン』に登場する架空の怪獣で、地底に生息する「地底怪獣」として知られています。そのデザインは成田亨によって手がけられ、尖った嘴と背中に生える棘が特徴です。彼の英語表記にはTELESDON、TERRESSEDON、TELESSDON、TERRESDONなどがあります。

登場と概要

テレスドンは『ウルトラマン』の第22話「地上破壊工作」に初めて登場しました。地底4万メートルの深さに棲息しているテレスドンは、地上人類に対して侵略を試みる地底人たちの先兵として遣わされました。主な武器は、火炎を放射する口と毒を持つ手の爪です。

この怪獣は、科学特捜隊の注意を引くために東京テレビセンターの地下から姿を現し、赤坂の都市部を夜間に襲いました。しかし、ウルトラマンとの戦いにおいては、彼の強力な火炎を放つことができないまま、連続投げ技によって地面に叩きつけられ、瞬時に絶命します。

テレスドンの再生と進化

テレスドンは第37話「小さな英雄」にも登場し、ここでは再生テレスドンとして知られています。この再生としての彼は、ジェロニモンの力によって復活し、昼間でも活動する能力を持ちました。外見には特に変化はなく、再生ドラコとの小競り合いの中で再登場し、最終的には科学特捜隊によって撃破されました。

テレスドンのデザインと装着

テレスドンのスーツは鈴木邦夫がスーツアクターを務め、成田亨がデザインしました。デザインのポイントは、地底を掘り進む様子を想起させる鋭角的な形状にあります。高山良策によって造型が担当され、山村哲夫は公演用の着ぐるみが動きやすいことを証言しています。スーツはウレタン製の表面に布を貼り付けて皺を表現し、尻尾の先には操演用の吊り金具が取り付けられています。

また、第22話の監督実相寺昭雄は、怪獣のとどめを刺す際にスペシウム光線を使用することを避け、自らの作品において独自の演出を重視しました。このエピソードでは、テレスドンとの戦闘が夜間に行われており、実相寺の怪獣へのこだわりが見て取れます。

テレスドンの他の作品での登場

テレスドンは他のウルトラシリーズにも登場し、さまざまなバリエーションが存在します。例えば、『ウルトラマンパワード』では「パワードテレスドン」として登場し、全身が銀色で硬い外皮を持つ姿で再現されています。この怪獣は、地下から大規模な地震を引き起こしながら前進していきました。

また、近年では『ウルトラマンX』や『ウルトラマンZ』にも登場し、デザインや戦い方に変化が見られます。特に『ウルトラマンZ』に登場するエリマキテレスドンは、新たな襟巻によってパワーアップした姿で、以前のテレスドンとは異なる能力を発揮しました。彼はいずれも強力な攻撃を武器にしつつ、さまざまな敵との戦闘を展開しています。

総括

テレスドンは、ウルトラシリーズにおいて重要な怪獣の一つであり、その多様な姿や活躍は視聴者に強烈な印象を与え続けています。デザインや戦闘スタイルにおいても、時代ごとに進化を遂げている彼の姿は、特撮ファンにとって見逃せない要素です。

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