テレビせとうち株式会社について
テレビせとうち株式
会社(略称: TSC)は、
岡山県と
香川県を主な放送地域とする地上基幹放送局です。この放送局は、特に中国地方と四国地方において、
テレビ東京系列の唯一の局として注目されています。TSCは、地元の山陽新聞社が筆頭株主となっており、地域に密着した情報提供やニュース制作を行っています。
設立と歴史
この局は
1984年に設立され、
1985年10月1日にはアナログテレビ放送を開始しました。開局記念番組では、公開歌謡番組が放送され、多くの地元住民が参加しました。TSCは岡山と香川が同時に開局した唯一の放送局であり、その後早速人気番組を多数制作しました。
時を経て、TSCはアニメ制作にも力を入れるようになり、
1999年から自社制作のアニメを全国ネットで放送することが始まりました。その中でも『しまじろう』シリーズは全国的にも有名で、今でも多くのファンに愛されています。この番組は、TSCが制作する全国ネットのアニメの中で最も長寿のシリーズとなっています。
株主と経営
会社の主要株主には山陽新聞社が名を連ね、それに続いて
日本経済新聞社が含まれます。けれども、
1999年以降、全ての株式が山陽新聞社に譲渡され、完全にその傘下となりました。このような背景から、TSCは山陽新聞社の強い影響を受けていることが、ローカルニュースにおいても顕著に表れています。さらに、同社は新聞とテレビの
メディアミックス展開も行っています。
東京・大阪支社と中継局
本社は
岡山市に位置しており、
岡山県や
香川県、東京、大阪にそれぞれ支社を設けています。また、中継局は
岡山県内に10ヶ所以上、
香川県にも複数設けられており、放送の普及に寄与しています。しかし、特に岡山・香川の一部地域では、中継局が整備されていないため、いまだに受信できない地域も存在します。
視聴率と番組編成
視聴可能世帯数の面では、TXN系列の中でも最も少ないという難点がありますが、センスのある番組編成や独自のローカルニュースが評価されています。多くの番組は情報提供を重視しており、地域の特性に合わせた内容が多く放送されています。また、地域性を生かしたスポーツ中継も行われており、特にJリーグの岡山ファジアーノの試合が放送されることが多いです。
自社制作のアニメと受賞歴
TSCが制作するアニメ『しまじろうのわお!』は、国際的に評価され、
2013年には
ドイツのワールドメディアフェスティバルで最高賞を受賞しました。これを契機に、TSCの制作アニメは教育的な要素を持つ作品としても全国的に認知されるようになりました。さらに、他にも数々の受賞歴があり、地域のメディアとしての地位を確立しています。
未来に向けて
2023年には、新たに次世代型IPマスターシステムが導入され、4K放送やインターネット同時配信など、未来の放送技術への対応が進められています。これにより、さらに多くの視聴者に新しい形の情報を届ける事が期待されています。
以上のように、テレビせとうちは地域に密着したテレビ局として、長い歴史を持ち、未来に向けて成長し続ける局であることが分かります。