テレビはこれだ!ドラマが3つも

テレビはこれだ!ドラマが3つも

『テレビはこれだ!ドラマが3つも』は、1971年の10月から12月にかけてTBS系列で放送されたオムニバス形式のバラエティドラマである。この番組は、毎週日曜日の20:00から20:56の時間帯で放送され、全10回から成る。略称は『テレこれドラサン』とされ、視聴者に親しまれた。

番組の概要

本番組は、以前に放送されていた『日曜8時、笑っていただきます』を刷新したもので、司会を務めた堺正章の独特な魅力を最大限に活かし、60分の枠内で3つのドラマを同時に楽しむことができる仕組みが取られている。そのため、異色のバラエティドラマとしての特色が際立っていた。

放送された3つのドラマは、以下の通りである。
1. ばか殿漫遊記
2. 大活劇カンチョーマン
3. ぼくの女房は8つうえ

いずれも異なるジャンルに属し、それぞれのドラマが持つ魅力を掘り下げていく。

ドラマの内容

ばか殿漫遊記

このドラマでは、弱虫で女嫌いの若君が、政略結婚を控えた花嫁から逃げ出し、全国各地を漫遊しながら数々のトラブルに巻き込まれる様子が描かれている。彼の旅先での女難や剣難は、時代劇特有のユーモアを交えながら物語が進行し、視聴者を惹きつけていた。このドラマは、競合する時代劇『てんてこ漫遊記』にも似たスタイルを持っており、放送当時には注目を集めていた。

大活劇カンチョーマン

次に紹介する『大活劇カンチョーマン』は、怪盗リュックサックに立ち向かう頼りないヒーロー「カンチョーマン」の冒険を描く作品である。ヒロインの夢子も登場し、軽快なアクションとユーモアが調和した内容となっている。このドラマは、当時の変身ブームを背景に持つヒーロー物であり、人気特撮番組『ウルトラセブン』も特別出演するなど、世代を超えた支持を受けていた。

ぼくの女房は8つうえ

最後にご紹介する『ぼくの女房は8つうえ』は、豆腐屋を舞台にした下町の人情劇である。豆腐屋の女主人と8つ年の若い夫、オサムとの日常生活にまつわる愛情やトラブルが中心に展開されており、観る者に温かさや笑いを提供していた。下町の生活感を描写し、視聴者に親しみやすい雰囲気を醸し出していた。

出演者とスタッフ

この番組には多くの著名俳優が出演しており、主なキャストには堺正章、松岡きっこ、品川隆二、高橋元太郎、西村晃、岡崎友紀などが名を連ねている。これに加えて、脚本は才賀明、渡辺武信、ジェームス三木といった著名な作家たちが手掛けており、演出には日向宏之や豊原隆太郎、東条毅、田沢正稔が関与している。

プロデューサーには日向宏之が担当しており、全体の監修には久世光彦が名を連ねている。このように、実力派のスタッフが集結したことで、各ドラマは高いクオリティを誇り、視聴者からの評価も高かった。

まとめ

『テレビはこれだ!ドラマが3つも』は、その斬新なスタイルと多彩なドラマ内容により、1970年代のテレビドラマに新たな風を吹き込んだ番組である。今なお、多くの人々に記憶されている作品となっている。

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