テレビタレントセンター

社団法人テレビタレントセンター（TTC）について

社団法人テレビタレントセンター（略称：TTC）は、日本の放送業界において重要な役割を果たしたタレント養成校です。1958年に創立され、2010年まで運営されました。その活動の中心であった名古屋校は、多くのテレビタレントやCMタレントを育成し、現代のメディア界に影響を与えました。

創設の背景

TTCは、大手広告代理店である電通の社長、吉田秀雄の手によって設立されました。当初から、テレビ放送の進展に伴い、放送タレントやCMタレントの育成が急務であると考えられており、民間の放送局や広告スポンサーの支援を受けてその役割を担いました。

設立と運営

1958年の9月、TTCは東京銀座に東京教室を開設し、初年度には3000名の応募者の中から48名の研究生が卒業しました。この初期の成功を受けて、1959年には大阪教室が開校され、名古屋教室も続く形で同年に設立されました。そうした中で、卒業生を中心にテレビタレントビューロー（TTB）が結成され、入所者は最低1年間このビューローに登録することが求められました。

時が経つにつれて、東京と大阪の教室は閉校となり、名古屋校が最後の拠点として運営を続けました。名古屋では、東海テレビ放送や中部日本放送など複数のメディアが共同で運営に携わり、アナウンサーや専門の講師陣からの指導が行われました。

名古屋校の特色

名古屋校では、多彩な講師陣が揃い、様々な分野での専門的な指導が行われました。日本語の基礎や表現技術、CM実習、朗読、演技の基礎、さらにはカラーコーディネートに至るまで、多様なスキルを習得することができました。

例えば、表現技術の指導には、当時、中京テレビのアナウンサーであった恩田千佐子や佐藤啓らが名を連ね、また、朗読や発声・発音の授業は、和泉元彌といった著名な講師が担当しました。さらに、スタジオ実習も行われ、実践的な技術を身につける機会が提供されました。

卒業後の活動

名古屋校の卒業生たちは、多くが名古屋タレントビューローに所属し、アナウンサーやタレントとしてテレビ業界で活躍しました。しかし、2011年にこの組織は一時解散し、新たにNTB（名古屋タレントビューロー）として再出発を果たしました。これにより、卒業生たちは引き続きメディア界での活動を展開しています。

終了とその後

TTC名古屋校は、2010年3月に47期生を最後に閉校し、長い歴史に幕を下ろしましたが、その影響は今も続いています。タレントやアナウンサーの養成において重要な役割を果たしたTTCの存在は、次世代の人材に向けての大切な遺産となっています。

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