テレビ放送開始65周年 NHK×日テレ コラボデー

テレビ放送開始65周年 NHK×日テレ コラボデー

『テレビ放送開始65周年 NHK×日テレ コラボデー』は、2018年9月22日から23日にかけて放送された、日本放送協会（NHK）と日本テレビ放送網（日テレ）による共同企画です。この企画は、両局が1953年にテレビ放送を開始してから65周年を迎えたことを記念し、また翌年に日本で開催されるラグビーワールドカップ2019の開幕1年前を盛り上げる目的で実施されました。

企画の概要と特徴

本企画の中心となったのは、NHKと日テレが同時間帯に同時生放送した特別番組『NHK×日テレ同時生放送! テレビ65年 スポーツのチカラ』です。この特別番組を軸に、両局の多くの番組でアナウンサーが相互に出演するなど、合計12番組にわたる大規模な連携が行われました。企画全体の進行は、日本テレビの桝太一、水卜麻美両アナウンサーと、NHKの武田真一、桑子真帆両アナウンサーの4名が担当しました。

特筆すべきは、特別番組をはじめとする多くの生放送番組が、日本テレビの麴町分室にあるGスタジオに、NHKと日テレそれぞれの番組セットを並べて設置し、そこから放送された点です。映像伝送においては、日本テレビは自社の光ファイバー回線を経由して汐留本社へ、NHKは中継車を麴町分室に派遣して放送センター（渋谷）へ送信するなど、各局の設備を活用して対応しました。

多彩なコラボレーション番組

この「コラボデー」では、多岐にわたるジャンルの番組で連携企画が実現しました。

朝の連携：『NHKニュースおはよう日本』と『ズームイン!!サタデー』では、特別番組の告知や、両局の放送史に残る番組を振り返る企画を放送しました。

特別番組『テレビ65年 スポーツのチカラ』：午前中に両局で同時生放送されたこの番組では、NHKと日テレが放送したスポーツ名場面の中から、視聴者投票で選ばれた名シーンを発表しました。番組の大半はそれぞれのスタジオセットから異なる内容を放送し、同じシーンを異なるカメラアングルで撮影するなど、同時放送でありながら各局の特色を出す工夫も見られました。MCには、総合進行役の4名に加え、NHK側には博多華丸・大吉、増田明美、チコちゃん（声：木村祐一）、日テレ側にはくりぃむしちゅー、江川卓が出演し、両局共通ゲストとして村上佳菜子が登場しました。

アナウンサーの相互出演：両局のアナウンサーが互いの番組に出演する企画も多数実施されました。例えば、NHKの青井実アナウンサーが日テレの『メレンゲの気持ち』に、日テレの豊田順子、徳島えりか両アナウンサーがNHKの『有田P おもてなす』にゲストとして出演しました。

同時刻・別番組での連携：同時間帯に放送される異なるジャンルの番組間でも連携が見られました。『LIFE!〜人生に捧げるコント〜』（NHK）には嵐の櫻井翔、大野智が、『嵐にしやがれ』（日テレ）には『LIFE!』の人気キャラクターである三津谷寛治（内村光良）やレギュラーの田中直樹、ムロツヨシが出演するなど、人気番組同士が垣根を越えてコラボしました。また、『おやすみ日本 眠いいね!』（NHK）と『Going!Sports&News』（日テレ）は、深夜帯に麴町Gスタジオに特別セットを組んで放送され、両番組の出演者が相互に相手の番組に登場しました。

* その他のコラボレーション：プロ野球中継『Fun!BASEBALL!!』（日テレ）では、中継カメラ技術の進化や、同じ試合を中継する際の局による違いを紹介しました。また、『大相撲秋場所中継』（NHK）では、解説者が選ぶ名場面企画が放送されるなど、幅広い番組でコラボレーションが行われました。さらに、『サタデースポーツ』（NHK）でも連携企画が実施されました。

ライブ配信と情報発信

地上波での放送に加え、ライブ配信も行われ、NHKの稲塚貴一、松尾剛アナウンサーと日テレの青木源太アナウンサー、そして両局のキャラクターであるどーもくんとそらジローが出演し、番組連動企画などを届けました。また、NHK広報局と日テレ宣伝部の公式Twitterアカウントからは、終日、番組情報や舞台裏などが随時発信され、視聴者への情報提供が積極的に行われました。

企画の意義と今後

『テレビ放送開始65周年 NHK×日テレ コラボデー』は、日本のテレビ放送史において大きな役割を果たしてきた二つの放送局が連携し、視聴者に特別な体験を提供した企画と言えます。放送局の垣根を越えたこの取り組みは、2013年のテレビ放送60周年記念で実施された『60番勝負』に続くものであり、さらに10年後の2023年にはテレビ放送70周年を記念した『NHK×日テレ コラボウィーク』として発展的に継続されています。こうした協力関係は、今後の放送業界における新たな可能性を示唆するものと言えるでしょう。

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