テレ東系リアルタイム配信

テレ東系リアルタイム配信とは

テレビ東京が2022年4月11日にスタートした、常時同時配信および見逃し番組配信サービスです。このサービスにより、これまでテレビ東京の番組を視聴できなかった地域の方々も、リアルタイムで番組を楽しめるようになりました。

概要

「テレ東系リアルタイム配信」は、TVerのシステムを利用して、テレビ東京のゴールデンタイムやプライムタイムに放送される番組を同時配信するものです。これにより、時間や場所にとらわれず、テレビ東京の番組を視聴できるようになりました。

サービス開始までの背景

世界的な同時配信サービスの広がり

イギリスのBBCやITVが2008年からテレビ放送の同時配信サービスを開始したのを皮切りに、世界各国の放送局が同様のサービスを導入しました。しかし、日本では著作権法や採算性の問題、系列局への配慮などから、民放各社はテレビ番組のインターネット同時配信に慎重な姿勢を保っていました。

日本での動き

しかし、テレビ離れが加速する中、2020年3月にNHKが「NHKプラス」を開始。これを受けて、テレビ東京を含む在京民放5社も同時配信の検討を始めました。テレビ東京は2021年9月30日の定例社長会見で、プライムタイム番組を中心にTVerで配信することを発表しました。

当初、2021年12月頃のサービス開始を目指していましたが、TVerの新アプリ開発の遅れから延期。最終的に2022年4月11日に「テレ東系リアルタイム配信」としてサービスを開始しました。

地域格差の解消

テレビ東京系列は全国に6局しかなく、仙台市や広島市といった大都市にも系列局がないため、地域によっては番組をリアルタイムで視聴できないという問題がありました。この状況は視聴者からの不満を生んでいました。2000年にBSジャパン（現・BSテレ東）を開局し全国放送を試みましたが、出演者の肖像権問題などで同時放送が難航し、中断を余儀なくされました。これらの経緯を踏まえ、テレビ東京は今回のリアルタイム配信開始に至りました。

特徴

配信画面

配信画面の右上には、「テレ東7系」という透かし（ウォーターマーク）が表示されています。「7」はテレビ東京のマスコットキャラクター「ナナナ」を指しています。

アニメ番組の配信

TVerでリアルタイム配信を実施している放送局の中で、テレビ東京は唯一アニメ番組を編成しています。ただし、過去に発生した「ポケモンショック」以降、地上波で表示されている「部屋を明るくし、画面から離れて視聴する」というテロップは、一部の番組を除いて表示されません。

追っかけ再生機能

TVerにログインすると、追っかけ再生機能を利用できます。しかし、一部の番組（報道番組、バラエティ番組、日経スペシャル冠スポンサー番組、一部のアニメ番組）ではこの機能は利用できません。対象外の番組は、

- 『ワールドビジネスサテライト』
- 『家、ついて行ってイイですか?』
- 『カンブリア宮殿』
- 『ガイアの夜明け』
- 『妖怪ウォッチ♪』
- 『ポケットモンスター』
- 『BEYBLADE X』

となっています。

対象機器

スマートフォン、タブレット、PCで視聴可能です。TVerのテレビアプリやAmazon Fire TV、Chromecastを介した視聴には対応していません。

新聞広告での謝罪と告知

サービス開始に先立ち、テレビ東京は2022年4月10日の日本経済新聞を含む全国紙、および同月12日の地方各紙のテレビ欄に、「全国放送っぽくふるまっていた件に関してのお詫び」「お詫びここ（テレビ欄）にいなくて、すみません。」という題名の新聞広告を掲載しました。これは、これまでテレビ東京の番組を視聴できなかった地域の人々に対し謝罪の意を示すとともに、リアルタイム配信開始を告知するものでした。

まとめ

「テレ東系リアルタイム配信」は、これまでテレビ東京の番組を視聴できなかった地域の方々にとって、待望のサービスです。時間や場所に縛られず、テレビ東京の番組を楽しめるようになったことで、より多くの人に番組が届くことが期待されます。TVerでの視聴の際は、追っかけ再生など一部機能に制限がある点に注意が必要です。

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