ディアンザカレッジ

ディアンザカレッジ（De Anza College）

ディアンザカレッジは、カリフォルニア州クパティーノに位置する州立のコミュニティカレッジです。広大なキャンパスは112エーカー（453,000平方メートル）の面積を誇り、かつてはボーリューワイナリーがあった場所に、1967年に設立されました。その名前は、1776年にこの地を開拓したスペインの探検家、フアン・バウティスタ・デ・アンサに由来します。

Apple Computerの成長とともに、ディアンザカレッジはクパティーノをシリコンバレーの重要な一部へと押し上げる役割を果たしました。カリフォルニア大学やカリフォルニア州立大学への編入生数では、常にトップクラスにランクインしています。

特徴

ディアンザカレッジは、アメリカ国内でも有数の規模を誇る単一キャンパスの公立大学です。秋学期には、50カ国以上から約2万5000人もの学生が集まります。キャンパス内には、かつて「ル・プティ・トリアノン」と呼ばれたカリフォルニア歴史センターも存在します。平均クラスサイズは約30人と少人数制で、毎年約2,800人の学生が4年制大学への編入を果たしています。現在の学長はブライアン・マーフィー氏です。これらの実績は、海外からの留学生にとっても魅力的な要素となっています。

ディアンザカレッジは、姉妹校のフットヒルカレッジとともに、シリコンバレーのフットヒル・ディアンザカレッジ学区に属しています。この学区は、クパティーノ、ロスアルトス、ロスアルトスヒルズ、マウンテンビュー、パロアルト、サニーベイル、サンノゼの一部を管轄しており、管轄拠点はフットヒルキャンパスに置かれています。

キャンパスと施設

フリント・センター

フリント・センターは、ディアンザカレッジのキャンパス内に位置していますが、独立して運営されている劇場です。フットヒルカレッジの創設者であるカルビン・C・フリント博士にちなんで名付けられました。1971年に舞台芸術センターとして開館し、5階建てで2400席を有していました。1984年には、スティーブ・ジョブズが初代Macintoshを発表した場所として特に有名です。その後も長らくAppleの発表会に使用され、2014年にはApple Watchが発表されました。しかし、運営は思わしくなく、2019年に閉館し、2024年12月に解体されました。跡地には、新たに「Creative Arts Building」が建設される予定です。

ユーフラット美術館

ユーフラット美術館は、あらゆる年齢層の観客に対して、芸術への関心と創造性を刺激することを目的として設立されました。ユーフラットの教授陣やアーティスト、ディアンザの学生インターンなどが共同で公共アートを制作するプロジェクトが毎年実施されています。美術館は毎週月曜日から木曜日まで開館しています。

キルシュ・センター

2005年にディアンザカレッジ内にオープンしたキルシュ・センターは、環境持続可能性をテーマにした先進的な建物です。「建物からエネルギー、資源、スチュワードシップを学ぶ」という哲学に基づいています。アメリカの州立大学として初めてLEEDプラチナレーティングを取得し、全米の模範となっています。100以上の環境学に関する授業がこの建物で行われているほか、学生はオープンラーニングステーションを自由に利用できます。屋根に設置されたソーラーパネルや、先進的な自然換気システム、日光を活用した照明、省エネ志向のデザイン、節水システム、放射熱を利用した冷暖房システム、野生動植物のための造園などが特徴です。

学生自治会（DASB）

ディアンザカレッジには、他の大学と同様に、ディアンザ・アソシエイテッド・スチューデント・ボディー（DASB）という学生自治会が存在します。年間予算は約100万ドルと、他の州立大学（50万ドル未満がほとんど）と比較して巨額です。この予算は、学生の学業支援プログラムやサービス、4年制大学からのゲストスピーカーを招いて編入戦略をアドバイスするイベントなどに充てられています。DASBは30人の議員で構成され、ディアンザカレッジの全学生を代表します。会議は毎週水曜日の午後に行われ、誰でも見学できます。選挙は毎年5月頃に行われ、候補者のポスターやクラスでの演説を通じて、学生は立候補者を知ることができます。DASBには、予算委員会、学生権利・サービス委員会、総務委員会、マーケティング委員会、多様性・イベント委員会、環境持続性委員会の6つの委員会があります。

DASBはまた、毎月第一土曜日にキャンパスの駐車場でディアンザ・フリーマーケットを開催しています。出店数は825にも及び、天気の良い日には1万5000人から2万人の買い物客が訪れます。1980年代にDASBが資金調達のために始めたフリーマーケットは、現在でも学生の事業として運営されており、DASBの重要な収入源となっています。

インターンシップ

ディアンザカレッジは、優秀な学生が多いだけでなく、多くの学外インターンシップの機会を提供していることでも知られています。特に有名なのはNASAのエイムズ研究センターであり、キャンパスから車で10分という近さや、給与の良さなどが人気を集めています。

人口構成

2005年秋の調査では、ディアンザ大学の学生数は23,255人で、コミュニティカレッジとしては有数の規模です。そのうち、3,277人(14.1%)はアメリカ国外の高校または相当する教育機関を卒業した留学生です。
人種構成は、アジア・太平洋諸島系41%、白人26%、ヒスパニックまたはラテン系14%、アフリカン・アメリカン5%、その他人種および混血19%となっています。
学生の57%は準学士号取得または4年制大学への編入を目指していますが、プレースメントテストを受ける学生の85%～90%は英語または数学で大学レベルに達していません。2004年度にEnglish as a Second Languageクラスを受講した学生は16,000人以上に上ります。

著名な卒業生

マービン・フェルナンデス (元MLBプレーヤー)
ロン・ゴンザレス (元サンノゼ市長)
テリー・ハッチャー (女優)
ジョー・マレー (エミー賞受賞作家)
ジェフ・セヴィー (元NFLプレーヤー)
ジョネン・ヴァスケス (漫画家)
レン・ワイズマン (映画監督)
ケイ・グラント (ラジオDJ)
合田圭介 (東京大学教授)
スティーブ・ジョブズ (Apple創業者)
* スティーブ・ウォズニアック (Apple創業者)

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