デイン・コールズ

デイン・コールズ

ニュージーランドが生んだ偉大なラグビー選手、デイン・コールズは1986年12月10日に同国北島のパラパラウムで生を受けました。現役時代はフッカー（HO）として、身長184cm、体重108kgという体格を活かしたパワフルなプレーで知られました。引退後はラグビーユニオンの指導者としても活動しています。

彼のキャリアは、地元の州代表チームであるウェリントン・ライオンズから始まりました。2007年にデビューを果たして以来、2022年までに71試合に出場し、チームの主軸として活躍しました。スーパーラグビーにおいては、2009年から2023年までの長きにわたり、ニュージーランドを拠点とするハリケーンズに所属しました。ハリケーンズでは中心選手としてチームを牽引し、特に2016年にはキャプテンとしてチームを史上初のスーパーラグビー優勝に導くという輝かしい功績を残しています。

国際舞台では、ユース世代でU20ニュージーランド代表に選出された後、2012年11月にラグビーニュージーランド代表、通称「オールブラックス」として初キャップを獲得しました。以後、オールブラックスの正フッカーとして不動の地位を築き、ラグビーワールドカップには2015年、2019年、2023年と3大会連続で出場。特に2015年のワールドカップでは、チームの優勝に大きく貢献しました。オールブラックスでの通算キャップ数は90に上り、ニュージーランド代表史においても重要な選手の一人としてその名を刻んでいます。個人としても高い評価を受け、2016年にはマオリ最優秀選手に選ばれたほか、同年のワールドラグビー最優秀選手にもノミネートされています。

現役キャリアの終盤、デイン・コールズは新たな挑戦の舞台として日本を選びました。当初予定されていた引退を1年延期し、2023年に日本のラグビーリーグワンに所属するクボタスピアーズ船橋・東京ベイへの加入を発表しました。日本での公式戦デビューは、2023年12月24日に行われた静岡ブルーレヴズ戦で、この試合に先発出場しました。しかし、2024年2月9日、彼は2023-24シーズン限りでの現役引退を正式に表明します。クボタスピアーズ船橋・東京ベイでは、在籍期間中にリーグワンで10試合に出場し、4トライを記録しました。そして2024年5月、チームを退団し、波乱に満ちた現役生活に終止符を打ちました。

グラウンドでの激しい戦いを終えたデイン・コールズは、すぐに次のステップへと進みました。2024年7月には、かつて自身がプレーしたニュージーランドの地方代表選手権（NPC）に参戦するウェリントン・ライオンズのスポットコーチに就任。選手として培った豊富な経験とリーダーシップを、今度は若手選手の指導に活かすべく、指導者としての新たな道を歩み始めています。オールブラックスの伝説的なフッカーとして、そしてこれからの指導者として、彼のラグビーへの貢献は今後も続いていくでしょう。

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