デイヴィッド・マブザ

デイヴィッド・ダベデ・マブザについて

デイヴィッド・ダベデ・マブザ（David Dabede Mabuza、1960年8月25日 - 2025年7月3日）は、南アフリカ共和国の著名な政治家であり、2018年から2023年まで副大統領として活動しました。また、アフリカ民族会議（ANC）では副党首の役職も務めていました。彼の人生とキャリアは政治的な波乱に満ちており、国内外で様々な評価を受けました。

学歴と初期のキャリア

マブザはムグウェニャ教育カレッジを卒業した後、南アフリカ大学に進学しました。大学を卒業した彼は、教師としてのキャリアをスタートさせ、中学校の校長や全国的な教職員組合の議長を歴任しました。教育者としての経験を活かして、1994年からはムプマランガ州の教育委員として活動し、アフリカ民族会議にも積極的に参加しました。彼は地区議長として、地域の政治に深く関わることになり、1998年にはANCのムプマランガ州執行委員に選出されました。

政治活動と大統領選

彼の政治キャリアは、2006年までの9年間、ANCのムプマランガ州執行委員を担当していたことにより大きく発展しました。2007年の大統領選挙ではジェイコブ・ズマを支持する立場に立ち、2009年にはムプマランガ州知事に任命されました。この職務を通じて、彼は州内での影響力を拡大し、政治家としての地位を確立していきました。

副大統領としての役割

彼の副大統領としてのキャリアは、2017年にANC副議長に就任したことから始まります。翌年の2月には副大統領に指名され、その後の政治シーンにおいて重要な役割を果たしました。しかし、彼の政治人生は常に順風満帆ではありませんでした。

汚職疑惑と暗殺の陰

マブザは政治家としての成功を収める一方で、汚職や陰謀に関する疑念にも曝されました。地元メディアや国際的な調査によると、彼は州知事時代に政敵の暗殺に関与している可能性が疑われ、また彼自身も2015年には毒殺未遂に遭ったと言われています。彼はその後回復し政務に復帰したものの、その影の部分は消えることがありませんでした。特に、2018年8月にはニューヨーク・タイムズが彼に関する調査記事を掲載し、政治的な周りにいる約20名の政治家が過去20年間で暗殺されていることを指摘し、彼を「南アフリカで最も危険な人物」と評しました。

2010年には自宅が盗まれる被害に遭い、多額の現金が行方不明になりましたが、監察の結果、疑問が残る状況もありました。これらの出来事は彼の政治的立場にさらなる影響を与えました。

最後の日々

彼の政治経歴は、2023年3月1日に副大統領の辞表を提出し、国会議員としての役割も辞する意向を示したところで新たな局面を迎えました。彼のキャリアはその後の動向が注目されますが、2025年7月3日、マブザは64歳でこの世を去りました。彼の人生と業績は、南アフリカの政治史において重要な位置を占めることでしょう。

もう一度検索