デイヴ・ディー・グループ

デイヴ・ディー・グループ：1960年代を彩ったポップロックバンド

デイヴ・ディー・グループ（Dave Dee, Dozy, Beaky, Mick & Tich）は、1960年代に一世を風靡したイギリスのポップロックバンドです。日本では「グループ」という呼称が用いられていますが、正式なバンド名はメンバー5人のニックネームを連ねた「デイヴ・ディー、ドジー、ビーキー、ミック&ティッチ」です。DDDBM&Tという略称でも知られています。

バンドの歴史

1961年、イギリス南部のウィルトシャーで、デイヴ・ディー、ドジー、ビーキー、ミック、ティッチの5人が前身となる「デイヴ・ディー&ザ・ボストンズ」を結成しました。1964年夏、ハニーカムズやピーター・フランプトンに楽曲を提供していたケン・ハワードとアラン・ブレイクリーに見出され、フォンタナ・レコードと契約。バンド名を現在のデイヴ・ディー、ドジー、ビーキー、ミック&ティッチに改め、シングル「ノー・タイム」でデビューを果たしました。

1968年には、シングル「キサナドゥーの伝説」が全英シングルチャートで1位を獲得し、100万枚を超える大ヒットを記録しました。この曲は彼らの代表作として、今日まで多くの人に愛されています。

日本での人気

日本でのレコード発売は、イギリス本国での8枚目のシングルにあたる「タッチ・ミー・タッチ・ミー」から始まりました。当時の日本はグループ・サウンズブームの真っ只中であり、彼らの音楽は瞬く間に日本の音楽ファンを魅了しました。ザ・ジャガーズが「キサナドゥーの伝説」を、ザ・カーナビーツが「オーケイ!」を日本語でカバーし、それぞれヒットさせたことからも、彼らの人気ぶりが伺えます。1969年には来日公演も行い、日本のファンを熱狂させました。

彼らの楽曲はイギリスや日本のほか、ドイツ、オランダ、カナダ、オーストラリアのチャートにもランクインしましたが、アメリカでは「ザバダク」が52位に入った程度で、「キサナドゥーの伝説」は100位圏外と、アメリカでの成功は限定的でした。

バンドの解散と再結成、そしてメンバーの死

1970年、デイヴ・ディーがソロ歌手として独立し、残ったメンバーはドジー、ビーキー、ミック&ティッチとして活動を継続しましたが、大きな成功を収めることはできませんでした。1980年代以降、何度か5人で再結成し、2000年代に入ってもコンサートを行っていましたが、2009年1月9日にデイヴ・ディーが前立腺癌で死去。2015年1月13日にはドジーも亡くなり、往年のメンバーは次々と鬼籍に入られました。

ディスコグラフィー

彼らの代表的なシングル、アルバムは以下の通りです。

シングル（日本で発売されたもの）

タッチ・ミー・タッチ・ミー／雨に消えたマリーナ
オーケイ!／嵐の男
ザバダク／沈む太陽
キサナドゥーの伝説／プリーズ
ソーホーの夜／ミセス・サーズデイ
ホールド・タイト／アントワネット号の遭難
ラン・コロラド！／マルガレータ・リドマン
ドン・ファン／スティル・ライフ

アルバム

* デイブ・ディー・グループ・ベスト・アルバム

デイヴ・ディー・グループは、1960年代のポップロックシーンを彩った重要なバンドの一つとして、その音楽は今もなお多くの人々に愛され続けています。彼らの楽曲は、時代を超えて色褪せない魅力を持っています。

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