デジタルダッシュボード

デジタルダッシュボードとは

デジタルダッシュボードは、企業のビジネス状況を視覚的に把握するための経営管理ツールです。自動車のダッシュボードが、車の状態をひと目で把握できるのと同様に、ビジネスにおける重要な情報を集約し、分かりやすく表示します。これにより、経営者はビジネスの現状を迅速に把握し、問題点を発見し、次のステップを検討することができます。

デジタルダッシュボードの種類

デジタルダッシュボードは、その目的や表示形式に応じて様々な種類があります。主なものとしては、以下の3つが挙げられます。

スタンドアロン型ソフトウェアアプリケーション: 独立したソフトウェアとして動作するタイプです。
ウェブブラウザに基づくアプリケーション: ウェブブラウザ上で利用できるタイプです。
ウィジェットエンジンをベースとしたアプリケーション: ウィジェット形式で情報を表示するタイプです。

また、表示形式も、以下のように様々なものが利用されます。

ランプ表示: 赤、黄、緑のランプで状態を表す
警報マーク: 問題が発生した場合に警告を表示
ドリルダウン表示: 特定の項目を深く掘り下げて詳細を表示
サマリ表示: 全体的な概要を把握
各種グラフ: 棒グラフ、円グラフ、折れ線グラフなど
計器表示: メーターのように数値の変化を表示

これらの表示形式を組み合わせることで、目的に応じた最適なダッシュボードを作成することができます。

デジタルダッシュボードの活用

デジタルダッシュボードは、企業内の様々な部門の情報を集約し、可視化することができます。例えば、人事、販売、経営、保安、情報技術、プロジェクトマネジメント、CRMなどの情報を一元的に表示することが可能です。また、各部門に特化したダッシュボードを作成することもできます。

デジタルダッシュボードの導入は、各事業部門が中心となり、IT部門の協力を得て進めるのが一般的です。導入の成否は、監視するべき情報の選定に大きく依存します。重要業績評価指標（KPI）、バランスト・スコアカード、販売実績などが、ダッシュボードに表示する適切な情報として挙げられます。

デジタルダッシュボードの歴史

デジタルダッシュボードの概念は、1970年代の意思決定支援システムの研究に遡ります。1990年代後半には、World Wide Webの普及とともに、今日のようなデジタルダッシュボードが登場しました。現在では、既製のデジタルダッシュボード製品をカスタマイズして利用するのが一般的ですが、一部企業では独自に開発しているケースもあります。例えば、GE Aviationは、航空機の予備部品市場の動向を監視するために、独自のソフトウェア/ポータル「Digital Cockpit」を開発しています。

日本では、様々なダッシュボードが開発・運用されており、中小企業向けのクラウド式ダッシュボードも登場しています。

デジタルダッシュボードの利点

デジタルダッシュボードを導入することで、企業は以下の利点を得ることができます。

効率の可視化: 業務の進捗状況や成果を分かりやすく表示
データ入力の削減: 複数のシステムへのデータ入力を削減
マイナス傾向の早期発見: 問題が発生した場合、すぐに察知
新たな傾向の発見: データ分析に基づいた新しい傾向を発見

これらの利点により、企業はより効率的に業務を遂行し、競争力を高めることができます。

関連項目

インフォグラフィック
ウィジェットエンジン
グラフ
ダイヤグラム
データマイニング
ビジネスインテリジェンス
意思決定支援システム
可視化
重要業績評価指標
情報デザイン
表計算ソフト
ソーシャル・ネットワーキング・サービス

外部リンク

Dashboard Insight
BusinessWeek Magazine: Giving the Boss the Big Picture
The Dashboard Spy, Dashboard of the Day.
* ホワイトハウスの Economic Statistics Briefing Room

デジタルダッシュボードは、ビジネス環境の変化に迅速に対応し、企業の成長を支えるための重要なツールです。導入を検討する際には、自社のニーズに合ったダッシュボードを選択し、効果的に活用することが重要です。

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