デジモンストーリー サンバースト&ムーンライト

『デジモンストーリー サンバースト&ムーンライト』は、2007年3月29日にバンダイナムコゲームスからニンテンドーDS向けに発売されたロールプレイングゲームです。前作『デジモンストーリー』の流れを汲む作品ですが、物語自体に関連性はありません。

システム

基本的なゲームシステムは前作から引き継がれていますが、いくつかの重要な変更点があります。

まず、デジモンの育成施設である「デジファーム」は「ファーム島」として再設計されました。ファーム島では、「地形ボード」や「BGMボード」を設置することで、特定の種族のデジモンの成長率を向上させることが可能です。また、デジモンの食料供給方法も変更され、前作のように戦闘勝利で自動的に獲得するのではなく、ファーム内に食料を補給する専用のグッズを配置する必要が生じました。

デジモンの進化・退化システムは引き続き採用されており、育成したデジモンを様々な形態に変化させることができます。今作から新たに「ジョグレス進化」が導入されました。ジョグレス進化には二種類あり、特定のデジモン同士を組み合わせることで、進化前のデジモンよりもステータスが向上するタイプと、全く新しいデジモンが誕生するタイプの二通りが存在します。これにより、デジモンの育成と編成の戦略性がさらに深まっています。

バージョンごとの違い

本作は『サンバースト』と『ムーンライト』の二つのバージョンが同時に発売されています。両バージョンで展開されるメインストーリーの大きな流れに違いはありませんが、いくつかの要素が異なっています。

最も顕著な違いは、プレイヤーが所属するテイマーチームです。『サンバースト』ではサンシャインCITYの「ライトファング」に、『ムーンライト』ではダークムーンCITYの「ナイトクロウ」に所属することになります。これに伴い、登場するデジモンにもバージョンによる違いがあり、片方のバージョンでしか入手できないデジモンも存在します。

具体的には、『サンバースト』では「セイ」、「リュウ」、「ミズ」、「トリ」といった種族のデジモンが出現しやすく、『ムーンライト』では「アンコク」、「ケモノ」、「キカイ」、「ムシクサ」といった種族のデジモンが出現しやすい傾向にあります。この違いが、プレイヤーが育成できるデジモンの種類や、ゲーム序盤のパーティ編成に影響を与えます。

ストーリー

物語は、サンシャインCITYの「ライトファング」とダークムーンCITYの「ナイトクロウ」という二つのテイマーチーム間の交流戦から始まります。

サンバースト: 主人公はライトファングの新人テイマーとして、交流戦で目覚ましい活躍を見せます。しかしその夜、サンシャインCITYに突如謎の生命エネルギーが出現。都市は甚大な被害を受け、多くのデジモンがデジタマへと退化させられてしまいます。さらに、二つのCITYを結ぶ重要な橋も破壊され、往来が不可能となります。事件の背後にナイトクロウがいるのではないかという疑念が広がる中、主人公は壊滅した街の復興と、謎の生命エネルギーの正体を突き止めるために旅立ちます。
ムーンライト: 主人公はナイトクロウのノーマルテイマーとして、交流戦に向けて修行に励みます。突如現れた野生デジモンを撃破し、交流戦にも勝利を収めます。しかし、サンバーストと同様、その夜にダークムーンCITYが謎の生命エネルギーに襲われます。CITYは破壊され、デジモンはデジタマになり、サンシャインCITYとの橋も破壊されてしまいます。ライトファングが事件に関与しているのではないかという噂が流れる中、主人公は故郷の復興と、生命エネルギーの真相を探る冒険に出ます。

このように、両バージョンで導入される事件の構造は共通しており、異なるチームに所属しながらも、謎の生命エネルギーによる被害からの復興と真相究明を目指す物語が描かれます。

主な登場人物

コウ: 『サンバースト』の主人公。プレイヤーは名前や性別を自由に設定できます。『ムーンライト』では男性キャラクターとして登場し、熱血漢でやや無鉄砲な性格の少年として描かれます。最初にパートナーとなるデジモンは、コロナモン、エンジェウーモン、ライズグレイモンの中から選ばれます。
サヨ: 『ムーンライト』の主人公。コウと同様に名前や性別を変更可能です。『サンバースト』では女性キャラクターとして登場し、クールでありながら仲間への思いやりを秘めた少女として描かれます。最初にパートナーとなるデジモンは、ルナモン、ライラモン、マッハガオガモンの中から選ばれます。

これらの主人公たちは、それぞれのバージョンで異なるチームの仲間たちと共に、デジモンワールドを襲った未曽有の危機に立ち向かうことになります。

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