デジモンストーリー ロストエボリューション

デジモンストーリー ロストエボリューション

『デジモンストーリー ロストエボリューション』は、2010年7月1日にバンダイナムコゲームスからニンテンドーDS向けにリリースされたロールプレイングゲームです。「デジモンストーリー」シリーズにおける3作目のタイトルであり、「ロスエボ」という通称で親しまれています。

ゲーム概要

本作は、過去の「デジモンストーリー」作品の根幹システムを引き継ぎながらも、物語の上では直接的な繋がりを持たない独立した作品となっています。登場するデジモンは300種類を超え、アニメ作品でお馴染みのアグモンやガブモンといった人気キャラクターから、このゲームで初めて姿を見せるヒョコモンなどの新キャラクターまで、多様なデジモンたちが登場します。

冒険の拠点となるのは「デジベース」と呼ばれる基地です。ここにはデジモンを修復するための「デジラボ」や、「デジファーム」など、冒険をサポートするための様々な施設が備わっています。特にデジファームには新しい機能が追加されており、デジモンに指示を出して武器を製造させたり、探検に出させて貴重なアイテムを発見させたりすることが可能になりました。

デジモンの進化・退化システムは健在ですが、物語の冒頭では何者かの手によって進化の系統樹が破壊され、デジモンたちは本来持っている進化能力を失っています。プレイヤーは敵を倒して入手できる「バグプレート」というアイテムを「リペアリング」することで、元の「デジプレート」に戻し、これを系統樹にはめ込むことによって、プレートに描かれたデジモンへと進化できるようになります。系統樹は「ワープ」という概念によって完全に繋がっているため、全ての樹が修復されれば、条件さえ満たせばどのようなデジモンからでも自由にあらゆるデジモンへ進化・退化させることが理論上可能になります。また、前作までのように通信交換をしないと仲間にできないといった特定のデジモンは存在しません。

バトルシステムにおいても、新たな要素として「アクション・チェーン」が導入されました。これは、相手よりも圧倒的に素早さが高いデジモンが、連続で攻撃を繰り出すことができるようになるシステムです。さらに、デジベースからはデジモンたちと共に多種多様なクエストに挑戦できるようになり、ゲームプレイの幅が広がっています。

ストーリー

物語は、花火大会が開催される夜に始まります。主人公を含む5人の子供たちは、空に現れた謎の発光体の正体を確かめるため、近隣の裏山へと向かいます。そこで彼らを待ち受けていたのは、データ上の生命体である「デジモン」の一体、アグモンと、異形のデジモンたちを操る正体不明の三人組でした。アグモンに助けを求められた主人公は、デジモンと共に戦う人間のパートナー「テイマー」となり、三人組を撃退します。

主人公たちは、三人組を追ってデジモンたちが暮らす異世界「デジタルワールド」へと足を踏み入れますが、そこでは既に不穏な事態が発生していました。多くのテイマーが姿を消し、デジモンたちは進化することができなくなるなど、世界のバランスが崩れ始めていたのです。主人公たちはこの異変の真相を探り、デジタルワールドを救うための冒険に乗り出します。

主な登場人物

シュウ / キズナ: 本作の主人公です。名前はプレイヤーが自由に設定できます。地方の新しい住宅地に引っ越してきた小学5年生で、ゲーム開始時に性別を選択できます。
ヒロユキ: 主人公と同じ小学5年生。非常に好奇心旺盛な性格で、時にトラブルを引き起こすこともあります。
アスカ: ヒロユキの従兄弟で、小学5年生。しっかり者で面倒見の良い姉御肌タイプの少女です。明るく前向きな性格をしています。
ユイ: ヒロユキの妹で、小学2年生。おとなしく控えめな性格ですが、争い事や喧嘩が大嫌いな優しい心の持ち主です。
* タクト: ユイの友達で、小学1年生。普段は照れ屋で泣き虫な一面もありますが、正義感が強く、困難にも立ち向かう頑張り屋な少年です。

これらの仲間たちと共に、主人公はデジタルワールドの危機に立ち向かいます。

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