デス・マグネティック

メタリカの9枚目のアルバム『デス・マグネティック』は、2008年にリリースされ、ロバート・トゥルヒーヨがベーシストとして初めて参加した作品として知られています。

本作は、第51回グラミー賞において「ベスト・ロック・アルバム部門」にノミネートされ、その音楽的な完成度の高さが評価されました。ギタリストのカーク・ハメットは、本作を過去のアルバム『メタル・ジャスティス』の音楽性を引き継ぐ作品であると述べています。

しかし、本作はマスタリングにおける問題も指摘されました。CD版と、ギターヒーロー3の配信版との音質の差が議論を呼び、CD版のマスタリングを手掛けたテッド・ジェンセン自身も、メタリカのファンが集まるBBSにコメントを寄せる事態となりました。彼は、CD版のマスタリングに満足しておらず、音量の問題に対する改善策を望む旨を表明しました。この問題に対し、13,000人以上のファンがアルバムのリマスタリングを求めるオンライン署名運動を起こすなど、大きな反響を呼びました。

アルバムには、以下の楽曲が収録されています。

1. ザット・ワズ・ジャスト・ユア・ライフ
2. ジ・エンド・オブ・ザ・ライン
3. ブロークン、ビート＆スカード
4. ザ・デイ・ザット・ネヴァー・カムズ
5. オール・ナイトメア・ロング
6. サイアナイド
7. ジ・アンフォーギヴン III
8. ザ・ジューダス・キッス
9. スイサイド＆リデンプション
10. マイ・アポカリプス

これらの楽曲のうち、「スイサイド&リデンプション」はグラミー賞の「ベスト・ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス部門」に、「マイ・アポカリプス」は「ベスト・メタル・パフォーマンス部門」にノミネートされるなど、収録曲も高い評価を受けています。

アルバム制作に参加したメンバーは以下の通りです。

ジェイムズ・ヘットフィールド（ヴォーカル、リズムギター）
カーク・ハメット（リードギター）
ラーズ・ウルリッヒ（ドラムス）
ロバート・トゥルージロ（エレクトリックベース）

『デス・マグネティック』は、メタリカの新たな時代を象徴する作品であるとともに、音楽業界におけるマスタリングの問題を提起した作品としても記憶されています。

もう一度検索