デビッド・デカストロ

デビッド・デカストロ：鉄鋼都市を支えた名ガード

デビッド・デカストロ（David DeCastro, 1990年1月11日 - ）は、アメリカ合衆国ワシントン州ベルビュー出身の元アメリカンフットボール選手。ポジションはオフェンシブガード。

生い立ちと学生時代

南アフリカ共和国からの移民である両親のもとに生まれたデカストロは、幼少期からスポーツに親しんだ。高校時代には、後にMLBで活躍するスティーブン・シリングとチームメイトであった。熱狂的なシアトル・シーホークスファンであり、憧れの選手はスティーブ・ハッチンソンだった。

大学進学時には、Rivals.comから三ツ星評価を受け、全米のセンターとして11位にランクイン。スタンフォード大学、ワシントン大学など強豪校からのオファーの中から、スタンフォード大学への進学を決意した。

スタンフォード大学では、1年目の2009年から右ガードとして全13試合に先発出場。パシフィック・テン・カンファレンスのオールチーム、カレッジフットボールニュースのフレッシュマンオールアメリカンファーストチームに選出されるなど、早くからその才能を発揮した。2010年、2011年と2年連続でカンファレンスのファーストチームに選ばれ、2011年にはオールアメリカンのファーストチームにも選出された。大学3年間で37試合に連続先発出場し、QBアンドリュー・ラックをプレッシャーから守り、ランプレーではリードブロッカーとしてチームに貢献した。シーズン終了後、NFLドラフトへのアーリーエントリーを表明。

NFLでの活躍

2012年のNFLドラフトでは、1巡目全体24位でピッツバーグ・スティーラーズに指名された。スティーラーズがガードを1巡目で指名するのは、2002年のケンドール・シモンズ以来のことであった。ルーキーイヤーは怪我に苦しんだものの、徐々に頭角を現し、2013年からは右ガードの先発に定着。以降、長年に渡りスティーラーズのオフェンスラインを支え続けた。

2015年には初のプロボウルに選出され、その後も2020年まで6年連続で選出されるなど、リーグを代表するガードとしての地位を確立。2016年にはスティーラーズと5年の契約延長に合意し、チームからの信頼の厚さを示した。

スティーラーズでは125試合に出場（先発124試合）。彼の在籍中、QBベン・ロスリスバーガーは4シーズンで4000ヤード以上をパスで獲得、1000ヤードラッシャーも3人誕生している。プロボウル選出回数は、スティーラーズのオフェンスラインマンとしては歴代4位タイの記録である。

2021年6月、スティーラーズから解雇された。

プレースタイルと評価

デカストロは、卓越したパワーとテクニックを兼ね備えた選手として知られていた。特にランブロックにおける能力は高く評価され、スティーラーズの強力なランオフェンスを支えた。また、パスプロテクションにおいても安定したパフォーマンスを見せ、QBを的確に守り抜いた。

プロフットボールフォーカスからは、NFLトップクラスのランブロッカーとして評価され、その実力は広く認められていた。

受賞歴

プロボウル選出：6回 (2015-2020)
オールプロ選出：2回 (2015, 2017)

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