デビルワールド

デビルワールド

『デビルワールド』は、1984年10月5日に任天堂によって発売されたファミリーコンピュータ用のアクションゲームです。プレイヤーは、「タマゴン」と呼ばれる主人公を操作し、複雑に構成された縦横にスクロールする迷路の中で、敵の攻撃を避けつつ様々な目標を達成していきます。

ゲームの概要

ゲームはドットイートタイプであり、タマゴンを動かすことで画面内のアイテムを収集したり、敵キャラクターに立ち向かうことが求められます。特徴的なのは、2人同時プレイができる点で、協力プレイをしながらもわざと妨害することも可能です。この点により、戦略の幅が広がり、プレイヤー同士のコミュニケーションも活性化されます。

発売当初、任天堂はファミコン用ソフトの価格を3800円から4500円に引き上げたため、このゲームには価格による2つのバージョンのパッケージが存在していますが、内容自体は同一です。

ステージ構成

ゲームは1ラウンドが3つの場面から成り立っており、ラウンドが進むごとに迷路のデザインや敵キャラクターが変化します。常にスクロールする画面は、プレイヤーの動きに影響を与える重要な要素です。

第1場面

第1場面では、タマゴンは「ボワボワ」と呼ばれるドットを全て消すことが目的です。通路上に位置する十字架を通過すると、一時的に十字架を持ち、ボワボワを消すことができるようになります。また、時折出現するソフトクリームを取得するとボーナス点が獲得できます。

第2場面

第2場面では、ステージの四隅にある「バイブル」を集め、中央に位置するデビルホールに配置して封印を目指します。封印を完了させると、ボス敵であるデビルは小さなコウモリに変身して逃げてしまいます。

ボーナス面

ボーナス面では、「卵」を入手することでタマゴンのライフを1UPすることが可能です。このステージでは自由にスクロールさせることができ、ここでの失敗はライフに影響を与えません。卵は必ず4つの隅の箱の中のいずれかに存在します。

キャラクター紹介

タマゴン

主人公のタマゴンは、卵から出てくる子供の怪獣で、1プレイヤーは緑色、2プレイヤーは赤色の特徴を持っています。敵に捕まったり壁に挟まるとミスになりますが、十字架やバイブルを取ることで反撃が可能になります。特に吐き出す炎で敵を無力化し、一時的に消すことができます。

敵キャラクター

• - メダマン: 大きな一つ目を持った魔物で、タマゴンを追いかけたり、ステージをスクロールさせる役割を担います。
• - ボンボン: 敏捷な動きを持つ敵で、短時間で復活します。
• - 子デビル: 火炎放射で追い払うことができるが、直接倒すことはできません。
• - デビル: ボスキャラクターで、他の敵の動きを指示します。

音楽とスタッフ

ゲーム内音楽には、チャイコフスキーの『くるみ割り人形』の行進曲などが使用されています。また、スタッフには宮本茂をはじめとする多くの優秀なクリエイターが名を連ねています。

移植版と関連項目

本作は他のゲームにも登場し、さまざまな媒体で取り上げられています。特に、デビルキャラクターは後の任天堂作品でも顔を見せており、その影響力は今もなお続いています。『デビルワールド』は任天堂の歴史の中で特別な位置を占める名作の一つと言えるでしょう。

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