デュエリスト/決闘者

デュエリスト/決闘者 (The Duellists)

『デュエリスト/決闘者』は、1977年に公開されたイギリス映画で、リドリー・スコットの監督デビュー作です。この映画は、ジョゼフ・コンラッドの短編小説『決闘』を原作としており、19世紀初頭のフランスを背景にした物語が展開されます。

あらすじ

物語は1800年のフランスに設定されています。士官のアルモン・デュベール中尉は、トレアール将軍から第7騎兵隊のガブリエル・フェロー中尉に対する謹慎処分の伝令を受け取ります。フェローは決闘好きであり、軍の規律を無視して無意味な決闘を繰り返していました。ある決闘では、ストラスブールで市長の甥を重傷に追いやってしまいます。

デュベールがフェローに軍の規律を伝えに行くと、その後、フェローは逆恨みからデュベールに決闘を申し込みます。初めの決闘は引き分けに終わりますが、フェローはその後も執ようにデュベールに挑戦し続けます。彼らの決闘は、年を重ね国を超えて続いていくことになります。

時が経つにつれ、デュベールは王党派の将軍として出世し、アデルとの結婚を機にフェローとの関係を断絶しようと試みます。しかし、フェローは未だにデュベールに執着し続け、ついに最後の決闘を申し込んできます。デュベールは家族を守るため、渋々その挑戦を受け入れることになります。

キャスト

映画のキャストには、アルモン・デュベール役をキース・キャラダインが、ガブリエル・フェロー役をハーヴェイ・カイテルが演じています。また、アデル役にはクリスティナ・レインズがキャスティングされています。他にもエドワード・フォックスやロバート・スティーヴンス、アルバート・フィニーなど、実力派の俳優たちが脇を固めています。

スタッフ

本作の監督を務めたリドリー・スコットは、その後も多くの名作を手がけることとなります。製作はデヴィッド・パットナムが担当し、脚本はジェラルド・ヴォーン・ヒューズが手がけました。美術や撮影、音楽に至るまで、多くのスタッフがその才能を発揮しています。

評価

映画の評価は高く、レビュー集積サイトのRotten Tomatoesでは、26件のレビューで支持率92%、平均点は7.30/10とされています。また、Metacriticでも加重平均値が70/100という評価を得ています。

受賞・ノミネート

『デュエリスト/決闘者』は、1977年の第30回カンヌ国際映画祭において新人監督賞を受賞しました。さらに第32回英国アカデミー賞では撮影賞にノミネートされています。

まとめ

この映画は、歴史的背景を舞台にした深い人間ドラマを展開させ、決闘というテーマを通じて人間の執着と、名誉をかけた戦いを描いています。リドリー・スコットの映像美や演出が光る作品で、観る者に強い印象を与えるものとなっています。

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