デルタ型原子力潜水艦

デルタ型原子力潜水艦

デルタ型原子力潜水艦は、ロシア海軍が運用する弾道ミサイル潜水艦で、その名の通り、大型で先進的な設計が特徴です。この艦級は1970年代から1990年代にかけて製造され、4つのサブタイプが存在します。これらの潜水艦は、リーダーシップの転換や戦略核力の拡張を背景に開発されました。

デルタ型の概要

デルタ型は、NATOによるコードネームであり、ロシア側ではプロイェクト667B、667BD、667BDR、667BDRMといった名称が付けられています。最初の艦が1972年に就役し、最後の型は1990年に就役しました。全体で約4つのバリアントに分かれ、それぞれが異なる能力や役割を持っています。

デルタI 型 (プロイェクト667B)

最初の艦は1972年から1977年にかけて就役しました。このタイプは、より長射程を持つR-29ミサイルを搭載可能で、18隻が建造されましたが、1998年までに全てが退役しました。

• - 特長:

- 全長: 139m
- 水上排水量: 7,800t
- 潜行深度: 450m

デルタII 型 (プロイェクト667BD)

1973年から1975年の間に就役したこの型では、基本構造を保持しながらミサイルの搭載数が増加しました。

• - 特長:

- 全長: 155m
- 水上排水量: 9,350t
- 最大潜行深度: 450m

デルタIII 型 (プロイェクト667BDR)

この型は1976年から1981年にかけて就役し、MIRV式ミサイルを搭載することで攻撃力が大きく向上しました。14隻が建造され、主に北方艦隊と太平洋艦隊で運用されています。

• - 特長:

- 全長: 155m
- 水上排水量: 8,940t
- 対艦攻撃能力

デルタIV 型 (プロイェクト667BDRM)

最後の型であるデルタIVは、1985年から1990年までに建造され、その進化した設計は静粛性向上のために設計された部分が大きいです。この艦はミサイル発射能力においても改良型を使用しています。

• - 特長:

- 全長: 167m
- 水上排水量: 10,210t
- 改良型ミサイルの搭載能力

特殊な運用と最新の情報

デルタ型潜水艦は、弾道ミサイルによって人工衛星を打ち上げる能力も持っています。また、これらの艦は時折運用の実績を報告されており、一部の艦は特務任務に就くなど、依然として重要な役割を果たしています。過去には、火災や艦齢、財政難といった問題が取り沙汰されたこともありますが、ロシア海軍はこれらの艦の運用を続けています。

まとめ

デルタ型原子力潜水艦は、その設計の進化や運用の多様性から、ロシアの戦略核力の基盤を支える重要な艦級です。これらの艦は、今後もロシア海軍の核戦力を維持する要素として、信頼に足る存在であり続けるでしょう。

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