デンジャラス・ビューティー

デンジャラス・ビューティー：容赦ないFBI捜査官の華麗なる変身

2000年公開のアメリカ映画『デンジャラス・ビューティー』（原題：Miss Congeniality）は、サンドラ・ブロック主演による痛快なコメディアクションです。サンドラ・ブロック自身も製作に携わっており、2005年には続編も制作されました。映画のタイトルは、主人公がコンテストで受賞する「ミス・コンジニアリティ」という賞に由来しています。

あらすじ：FBI捜査官からミスコン出場者へ

物語は、1982年の出来事から始まります。10歳のグレイシー・ハートは、喧嘩に巻き込まれ、その経験が彼女の人生に大きな影響を与えます。それから18年後、彼女はFBIの特別捜査官として活躍するようになりますが、その姿は容赦なく、かつ型破り。仕事一筋で、容姿にも関心がなく、地味な生活を送っています。

ある日、ロシアのギャングに対する潜入捜査中に、上司の命令を無視したことから、グレイシーは事務職に左遷されてしまいます。その矢先、FBIは、ミス・アメリカ合衆国コンテストでの爆破予告を受けます。この任務を担うことになったのは、グレイシーの同僚エリック・マシューズです。しかし、彼の計画はうまくいかず、グレイシーの奇抜なアイデアが必要となります。

グレイシーの提案は、捜査官をコンテストに出場させるというもの。しかし、候補者は誰も適任ではありません。やむを得ず、グレイシー自身がミス・ニュージャージーとして潜入することになります。コンテストをバカにしていたグレイシーは、伝説の美容コンサルタント、ヴィクター・メリングの指導を受け、容姿や振る舞い方を徹底的に変えていきます。ヴィクターの厳しい指導に最初は戸惑っていたグレイシーも、次第に彼の教えを理解し、成長していきます。

コンテストでは、グレイシーは持ち前の機転と才能で、審査員を魅了します。しかし、爆破犯の特定は容易ではありません。大会委員長キャシー・モーニングサイド、彼女の助手フランク・トービン、司会者スタン・フィールズ、そして出場者シェリル・フレイジャーなど、様々な人物が容疑者として浮上します。

捜査を進める中で、グレイシーはキャシーに疑惑を抱き始めます。しかし、上司はキャシーが無関係であると判断し、捜査の中止を決定します。グレイシーは疑念を抱きながらも、単独で捜査を続けます。

最終ラウンドで、グレイシーは驚くべきことに2位に入賞します。そして、ティアラを受け取ろうとするシェリルの前で、グレイシーは爆弾の存在に気づきます。エリックとの連携プレーで爆弾を解除し、キャシーとフランクの悪事を暴きます。

事件解決後、グレイシーはシェリルから「ミス・コンジニアリティ」に選ばれ、FBI捜査官としての仕事と、女性としての魅力の両立を成し遂げます。そして、同僚のエリックとの恋も芽生え、ハッピーエンドを迎えます。

登場人物：個性豊かなキャラクターたち

グレイシー・ハート（サンドラ・ブロック）： FBI捜査官。勝気で、容姿には無頓着だが、コンテストを通して成長していく。
ヴィクター・メリング（マイケル・ケイン）： 美容コンサルタント。オネエ言葉で指導する、腕は確かな完璧主義者。
エリック・マシューズ（ベンジャミン・ブラット）： グレイシーの同僚。イケメンでモテるが、グレイシーには惹かれるものを感じる。
キャシー・モーニングサイド（キャンディス・バーゲン）： ミスコン大会委員長。過去に優勝経験を持つが、裏の顔を持つ。
フランク・トービン（スティーヴ・モンロー）： キャシーの息子。犯罪歴を持つ危険人物。
シェリル・フレイジャー（ヘザー・バーンズ）： ミス・ロードアイランド。グレイシーと友情を育む。

日本での放送：吹替補完版

日本テレビ版ではカットされた部分が追加録音された「吹替補完版」がWOWOWプライムで放送されました。

この映画は、サンドラ・ブロックの抜群の演技と、個性豊かなキャラクター、そして予想外の展開で観客を魅了する、忘れられない作品です。FBI捜査官とミスコンという対照的な世界を巧みに融合させた、痛快なコメディアクションとして、高い評価を得ています。

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