デンター

デンター(Dentor)とは

デンターは、ライオン株式会社が製造・販売するオーラルケア製品のブランドです。1964年2月に発売され、長年にわたり日本の家庭で親しまれてきました。本稿では、デンターの歴史、製品概要、派生ブランドである「システマ(Systema)」について解説します。

命名の由来

「デンター」という名前には、家庭内で歯と歯ぐきの健康を見守る役割を果たす歯磨きになってほしいという願いが込められています。

商品概要・歴史

デンター

1964年、「デンターライオン」として発売され、俳優の福田豊土さんによる「リンゴをかじると歯茎から血がでませんか?」というキャッチフレーズは、当時大きな話題となりました。1970年代後半には「歯垢をていねいに落としましょう」という表現が用いられていましたが、歯垢に関する表現は、1981年9月に発売された「クリニカライオン」に引き継がれました。

長らく「-ライオン」という名称でしたが、2019年5月に「デンター塩つぶと生薬ライオン」の販売が終了したことに伴い、「ライオン」の文字が外れました。

1982年10月には、『デンターTライオン』としてパッケージを刷新。ラミネートチューブとプッシュポンのワンタッチキャップが採用されました。CMイメージキャラクターには、歌手・俳優の加山雄三さんが起用され、1982年10月から約8年間出演しました。

パッケージデザインは数回変更されており、長らく白・赤・黒を基調としていましたが、2003年以降は青色と香りによって異なる色が基調となりました。1995年には、従来の横型チューブに加え、縦型のスタンディングチューブが追加されました。

2003年には、薬用アミノ酸を配合し、「デンターaminoライオン」に製品名を変更。2007年4月には、「クリーニング顆粒（合成ゼオライト）」を配合した「デンタークリアMAX」が発売されました。従来のデンターは歯周病予防をコンセプトとしていましたが、「デンタークリアMAX」は虫歯予防を目的としています。

横型チューブは「デンタークリアMAX」のスペアミントのみで販売が継続されていましたが、2019年9月に製造を終了し、縦型スタンディングチューブに集約されました。2019年12月からは、タイで製造されています。

システマ（旧：デンターシステマ）

1993年、デンターの姉妹ブランドとして、歯周病予防製品「デンターシステマライオン」（歯磨き、歯ブラシ、液体歯磨き）が発売されました。パッケージは緑色が基調となっています。

歯磨きには、殺菌成分「IPMP（イソプロピルメチルフェノール）」が配合されています。2006年には、2種類の殺菌成分（IPMP+LSS）を配合し、歯周病・口臭・虫歯を予防する「デンターシステマEX」も発売されました。この製品は、以前販売されていた「ミクロクリーンライオン」の後継にあたります。

歯ブラシは、毛先0.02mmの「超極細毛」が特徴で、スタンダードタイプ、しっかり毛腰タイプ、アーチフィット、ハグキプラスの4つのラインがあり、ヘッドサイズ・形状・毛の固さにより全22種類が販売されています。

デンタルリンスは「洗口液」ではなく「液体歯磨」なので、ブラッシング前に使用し、一度すすいでからブラッシングします。

沿革

• - 1964年2月 - 「デンターライオン」を発売。
• - 1982年10月 - 発売18年目にして初のリニューアル。トラネキサム酸を配合し、「デンターTライオン」となる。ラミネートチューブに変更。
• - 1986年 - スクリューキャップからワンタッチキャップに変更。
• - 1993年9月 - 派生ブランド「デンターシステマ」を発売。
• - 2003年9月 - 「デンターaminoライオン」に名称変更。
• - 2007年4月 - 「デンタークリアMAX」を発売。
• - 2014年10月 - 「デンターシステマ」全製品のパッケージをリニューアルし、「システマ」に改名。

CM出演者

過去には、福田豊土、加山雄三、関口宏、織田裕二、椎名桔平、反町隆史、ウエンツ瑛士、谷原章介、岡田准一など、多くの著名人がCMに出演していました。

競合商品

競合製品としては、花王の「クリアクリーン」や、サンスターの「G・U・M (ガム) 」などが挙げられます。

関連情報

• - ライオン製品一覧
• - デンタークリアMAX
• - システマ

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