デンバー (軽巡洋艦)

USSデンバー（CL-58）の歴史

USSデンバー（CL-58）は、アメリカ海軍のクリーブランド級軽巡洋艦として建造され、命名はコロラド州デンバーに由来しています。この艦は第二次世界大戦において重要な役割を果たし、多くの戦闘で活躍しました。1940年12月26日にニュージャージー州カムデンのニューヨーク造船所で起工し、1942年4月4日に進水。10月15日に艦長R・B・カーニー大佐の指揮のもと就役しました。

「デンバー」は、1943年初頭にフィラデルフィアを出航し、その後すぐに南太平洋の作戦に参加しました。3月6日にはコロンバンガラ島に対して初めての砲撃を行い、日本軍に対する攻撃を続けました。特に1943年11月に行われたタロキナ岬上陸支援では、デンバーは敵機による魚雷攻撃を受け、大破しながらも生き残る強靭さを見せました。艦の乗組員が20名も失われる痛手を負いつつ、艦は曳船によってポート・パーヴィスへと牽引されました。

復帰後、「デンバー」は1944年6月22日にエニウェトク環礁に到着し、さらにマリアナ諸島や小笠原諸島に対する攻撃にも参加しました。特に7月4日の硫黄島への砲撃や、その後のパラオへの攻撃は、その戦力の証明となりました。9月のレイテ島上陸に向けた砲撃でも制空権を確保し、さらに各種の偵察任務を果たしました。10月25日にはスリガオ海峡海戦での活躍があり、戦艦「山城」の撃沈を実現しました。

「デンバー」はレイテ湾において、数多くの攻撃を退けた経験を持ち、特攻機からの攻撃をも逸らすことに成功しました。この艦の訓練レベルは他の艦艇の模範となり、戦後もその名を持ち続けました。1945年にもフィリピン諸島への上陸を支援し続け、戦線を確保する重要な役割を担いました。

8月には沖縄近海で日本船に対して探索を行い、終戦後の9月には連合軍の捕虜を収容するミッションにも参加しました。その後1945年11月21日、ノーフォークに到着し、オーバーホールを受けることとなります。1946年には海軍予備役に移行し、1947年には予備役となりましたが、艦の名は多くの戦果を持ち続け、艦は1960年に売却されるまでその存在を知らしめました。

USSデンバーは海軍殊勲部隊章や11個の従軍星章を受章し、その名は多くの戦闘での勇敢な行動によって歴史に残るものとなりました。彼女の航跡と戦果は、アメリカ海軍の名誉の一部として今も語り継がれています。

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