データベース言語

データベース言語は、コンピュータのデータベースを操作するための専用のプログラミング言語です。これらの言語を使用することで、データベースの利用者やアプリケーションソフトウェアは、データベースにアクセスし、データの操作や管理を行うことができます。データベースを扱う上で特に重要な機能の一つが、データの検索、つまり問い合わせです。そのため、データベース言語はしばしば「問い合わせ言語」とも呼ばれます。しかし、データベース言語と問い合わせ言語は、概念的に重なる部分があるものの、完全に同義ではありません。問い合わせ言語は、データベース以外の分野でも使用されることがあります。

2008年現在、最も広く普及しているデータベース言語は、関係データベースで使用されるSQLです。SQLは、データの検索、挿入、更新、削除といった操作に加えて、データ構造の定義やアクセス制御など、幅広い機能を提供します。

データベース言語の種類

一般的に、データベース言語は以下の3つの主要なカテゴリに分類されます。

データ操作言語 (DML: Data Manipulation Language)
データ操作言語は、データベースに格納されているデータの検索、新規登録、更新、削除といった操作を行うための言語要素です。DMLを使用することで、アプリケーションはデータベース内のデータを効率的に処理することができます。

データ定義言語 (DDL: Data Definition Language)
データ定義言語は、データベースの構造を定義、更新、削除するための言語要素です。DDLを使用することで、テーブルやインデックスなどのデータベースオブジェクトを作成したり、その構造を変更したりすることができます。データベースのスキーマを管理する上で重要な役割を果たします。

* データ制御言語 (DCL: Data Control Language)
データ制御言語は、データベースへのアクセス制御を行うための言語要素です。DCLを使用することで、ユーザーのアクセス権限を設定したり、データベースのセキュリティポリシーを管理したりすることができます。

これらの言語要素は、多くのデータベース言語に共通して存在します。例えば、広く普及しているSQLでは、これらの要素が組み込まれており、一つの言語体系の中で様々な命令文を使用することができます。

一方、階層型データベースであるIBMのIMSでは、データ定義言語とデータ操作言語に専用の言語（DL/Iとアセンブラマクロ）が存在します。IMSでは、データ制御言語の機能はオペレーティングシステム（OS）によって提供されています。

問い合わせ言語とデータベース言語

「問い合わせ言語」と「データベース言語」という2つの用語は、しばしば混同され、同義として扱われることがあります。しかし、実際には両者は異なる概念です。

データベース言語は、データの検索に加えて、データの登録、更新、削除、データ構造の定義、アクセス制御など、幅広い機能を提供します。一方、問い合わせ言語は、主にデータベースからのデータの検索に焦点を当てた言語です。また、問い合わせ言語は、データベース以外の分野でも使用されることがあります。例えば、ウェブ検索エンジンでキーワードを使用して情報を検索する場合も、問い合わせ言語の一種とみなすことができます。

このように、データベース言語はデータベースを操作するためのより包括的な言語であり、問い合わせ言語はその一部を構成する概念と捉えることができます。

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