トゥアプセ

トゥアプセ：黒海沿岸の港湾都市

トゥアプセは、ロシア連邦の南部、クラスノダール地方に位置する都市です。黒海の北東岸に面した港湾・リゾート都市であり、北のゲレンジークから南のソチに至る黒海リゾート地帯の一角を担っています。トゥアプシンスキー地区の行政中心地でもあります。

歴史

古代ギリシアの文献には、この地がトプシダという名で記録されています。現代においても、トゥアプセは北カフカスに住むアディゲ人の一支族であるシャプスグ人の中心地の一つであり、アディゲ語の方言を母語とする人々が周辺に居住しています。トゥアプセという地名自体もアディゲ語に由来し、「2つの水」を意味します。

ロシア帝国が北カフカスへ侵入する以前は、この地はチェルケス人（シャプスグ人、カバルド人など）が住むチェルケシアの一部でした。19世紀初頭にロシア帝国に併合され、1838年にはロシア軍の要塞ヴェリャミノフスコエが築かれました。一時的にシャプスグ人によって奪還されたものの、ロシア軍によって再建されました。クリミア戦争中にはオスマン帝国軍に占領された時期もありましたが、1875年にヴェリャミノフスキー・ポサドという村となり、1916年に市へと昇格しました。

ソ連時代から現代

ソビエト連邦時代には、トゥアプセは原油の備蓄基地および積み出し港として開発が進められました。1928年にはマイコープおよびグロズヌイからの石油パイプラインが敷設され、石油精製施設も稼働を開始しました。第二次世界大戦中には、ナチスドイツが石油資源を求めてカフカス地方へ侵攻し、トゥアプセの石油施設を占領しようと試みたため、街は大きな被害を受けました。

ソ連時代に建設された全ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国のピオネールキャンプ場は、現在ではロシア児童センター・オリョーノクとして運営されています。また、ロシアの著名なチェス選手であるウラジーミル・クラムニクはトゥアプセの出身です。

地理と気候

トゥアプセは温暖な気候に恵まれており、黒海沿岸の美しい自然景観が魅力です。近年はリゾート地としての開発が進み、観光客が増加しています。

外部リンク

([ロシア]]語) [http://www.tuapse.ru
([ロシア]]語) [http://www.mojgorod.ru/krasnod_kraj/tuapse/index.html

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