トゥルク・ポリ州

トゥルク・ポリ州

トゥルク・ポリ州（フィンランド語: Turun ja Porin lääni、スウェーデン語: Åbo och Björneborgs län）は、フィンランドが過去に存在させていた行政区画の一つです。この州は、1634年に設置されてから1997年に解体されるまで、およそ360年間にわたり存続しました。フィンランドで最も初期に誕生した州の一つであり、その長い歴史は国内の州の中でも最長でした。スウェーデン王国の統治下にあった時代には、スウェーデン語でオーボ・ビョルネボリ県あるいはオーボ及びビョルネボリ県と呼ばれていました。

州の名前は、その領域内に位置する二つの主要都市、トゥルク（フィンランド語: Turku、スウェーデン語名: Åbo）とポリ（フィンランド語: Pori、スウェーデン語名: Björneborg）にちなんで名付けられました。

初期には、バルト海に浮かぶオーランド諸島もこの州の管轄下にありましたが、1918年に独立した州として分離し、その後1922年には特別な自治権を持つオーランド自治州として地位を確立しました。

州の内部構造にも変遷が見られます。例えば、廃止される数年前の1994年には、州の下に南西スオミ県とサタクンタ県という新たな行政単位が設けられました。

トゥルク・ポリ州はその歴史の幕を、フィンランド全土の州構造が大幅に見直された1997年9月1日に下ろしました。この再編により、トゥルク・ポリ州はヴァーサ州、中央スオミ州、そしてハメ州の北部地域と統合され、新たに西スオミ州が誕生しました。西スオミ州もまた、その後の全国的な州制度の廃止に伴い、2010年1月1日をもって他の州と共に消滅し、フィンランドにおける近代的な州の歴史は終焉を迎えました。

州の存続期間中、その州域は時代の変化や行政上の都合によって幾度か変更されています。また、長きにわたる歴史の中で、多数の人物が歴代知事として州政を司りました。1997年の廃止時点における管轄下の自治体に関する情報や、詳細な歴代知事のリストなども存在しますが、ここでは割愛します。

トゥルク・ポリ州は、フィンランドの歴史、特に地方行政の変遷を語る上で欠かせない存在であり、その長く豊かな歴史は今日のフィンランドの地方構造にも間接的な影響を与えています。

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