トツカーナ

トツカーナの概要

トツカーナは、神奈川県横浜市戸塚区に位置する複合商業施設です。戸塚駅西口再開発事業の中核施設として、2010年4月2日にグランドオープンしました（プレオープンは4月1日）。この施設は、東急不動産が運営する「東急プラザ戸塚」と、再開発前から戸塚駅西口で営業していた地元店舗を中心とする「トツカーナモール」の二つのエリアから構成されています。

名称の「トツカーナ」は、一般公募によって選ばれました。JR東海道線、JR横須賀線、横浜市営地下鉄の戸塚駅と3階および地下1階で直結しており、交通アクセスが非常に便利です。また、戸塚駅西口のバス乗り場である神奈川中央交通の戸塚バスセンターにも隣接しています。

歴史的背景と再開発

戸塚は、古くから東海道の宿場町として栄えてきましたが、近年では戸塚駅東口や東戸塚といった地域に商業施設が集積し、西口周辺は開発が遅れていました。西口は道幅が狭く、雑然とした街並みが防災上の問題となっていたほか、旧戸塚バスセンターが駅から離れているなど利便性に欠ける状況でした。こうした問題を解決するため、横浜市は1997年3月から戸塚駅西口の市街地再開発事業に着手しました。

再開発構想は1960年代から存在していましたが、地元商店街の一部からの反対もあり、計画は何度も変更を余儀なくされました。しかし、地元商店街と横浜市の粘り強い協議の結果、2006年7月に再開発計画が決定しました。再開発期間中には、仮設店舗用のビルである「戸塚ウエスト」が2002年に完成し、2007年6月から使用が開始されました。

2010年3月末には戸塚ウエストが閉鎖され、同ビルに入居していた店舗の多くはトツカーナモールに移転し、東急プラザ戸塚と一体となって「トツカーナ」という複合商業施設を構成することになりました。東急プラザ戸塚の運営は東急グループが行いますが、トツカーナモールはあくまで店舗の集合体であり、各店舗が個別に運営を行っています。

交通広場と公共施設の整備

トツカーナの開業と同時に、戸塚バスセンターも同施設に併設する形で移転し、タクシー待合所や自転車駐輪場と共に「第1交通広場」として2010年4月18日から利用が開始されました。一般自動車の乗降場となる「第2交通広場」と、戸塚ウエスト跡地に建設された戸塚区役所などの公共施設は、2013年2月22日から供用が開始されました。

周辺施設

トツカーナに隣接する11棟の個別ビル群は、「戸塚パルソ (PALLSO)」という名称が付けられています。トツカーナモールに入居しなかった戸塚ウエストの店舗はこちらに移転し、2010年3月から順次オープンしています。また、トツカーナとはペデストリアンデッキで直結された「サクラス戸塚」も周辺施設として挙げられます。

効果と評価

西口再開発とトツカーナのオープンにより、戸塚は東京・横浜のベッドタウンとしての人気が向上しました。東口と西口の両方が便利になったことで、再開発の効果は大きいと評価されています。しかし、一方で、商店街や利権者の意向を重視した結果、利用者本位の設計になっていない箇所も見られます。

例えば、東急プラザ戸塚とトツカーナモールでは運営が異なるため、パンフレットが別々になっています。また、フロアによってテナントの業種が統一されていないことや、駅から西口交通広場への動線が長く、利便性が悪いといった点が指摘されています。

テナント

トツカーナには、以下のようなテナントが入居しています。

東急プラザ戸塚
東急ストア（B1F）
マクドナルド（1F）
スターバックスコーヒー（1F）
KALDI（1F）
ファミリーマート（1F）
無印良品（1F）
MINIPLA（1F）
Right-on（2F）
キャンドゥ（2F）
三井住友信託銀行（2F）
有隣堂（2F）

トツカーナモール
ミスタードーナツ戸塚西口店
三菱UFJモルガン・スタンレー証券
吉野家戸塚西口店
三井住友銀行
大阪王将
りそな銀行
華林菜館
横浜銀行
大戸屋
三井のリハウス
銀座メガネコンタクト
ドコモショップ戸塚店
マツモトキヨシ
戸塚西口共同ビルチャンスセンター
サイゼリヤ
ドトールコーヒー
ドコモショップ
焼肉おくう戸塚店
カナール本店
肉のさいとう
リトルマーメイド
鈴花園トツカーナ店
ほけんの窓口

戸塚パルソ
三菱UFJ銀行戸塚支店
相鉄フレッサイン横浜戸塚
イタリアントマトカフェJr.
JTB首都圏戸塚支店
* auショップ

これらの店舗の他に、多くの専門店が入り、地域住民の生活を支えています。トツカーナは、戸塚の街の発展に大きく貢献し、地域の活性化に不可欠な施設となっています。

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