トポシュテ

トポシュテ遺跡について

トポシュテ（Topoxté）は、グアテマラのペテン県東部に位置し、ヤシュハ湖の中の島に広がる古代マヤの遺跡です。この場所はタヤサルと並び中央マヤ地域において希少な後古典期の遺跡として知られています。具体的に言えば、トポシュテ遺跡は古代マヤ文明の重要な証拠を提供し、その文化や歴史的背景を明らかにする場となっています。

トポシュテの名称の由来

考古学者テオベルト・マーラーによれば、「トポシュテ」という名称は、ユカテコ語で中空の種を持つ灌木を示す言葉から来ていると言われています。この名前の由来が示す通り、トポシュテはその地理的な特徴と密接に結びついています。

トポシュテ諸島の概要

トポシュテ遺跡は、ヤシュハ湖に浮かぶ三つの小さな島、つまり最大のトポシュテ島、中央のパシュテ島、西のカンテ島から成り立っています。しかし、遺物や建築物が主に見られるのはトポシュテ島に限られています。この島は先古典期後期から古典期前期にかけて人々により居住され、北のヤシュハとの関係性も持ちながら繁栄していましたが、古典期後期に一旦は衰退してしまいました。

建造物と文化の特徴

現在存在する建物群の多くは後古典期後期に建てられたもので、ユカタン半島に点在する後古典期の遺跡と共通する特徵を持っています。例えば、人形の形をした香炉もユカタンの遺跡のものと類似している点が挙げられます。また、石碑については古典期後期に作られたものを後古典期に再利用する形で使っていることが確認されています。

歴史的背景と調査

トポシュテ遺跡は1831年にフアン・ガリンドにより初めて文書化され、1834年に公表されました。その後、1904年にはテオベルト・マーラーが遺跡の写真を撮り、地図を作成したことが、学術的な認知を広めるきっかけとなりました。1950年代にはウィリアム・R・ブラード・ジュニアが詳細な調査を行い、トポシュテが後古典期後期の遺跡であることを確認しました。

まとめ

トポシュテ遺跡は、マヤ文明の重要な一端を担う遺跡として、多くの学者や観光客にとって興味深い存在です。地理的特性と、古典期から後古典期にかけての文化の変遷を理解するため、訪問する価値のある場所と言えるでしょう。

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