トマス・ブラッグ

トマス・ブラッグについて

トマス・ブラッグ（Thomas Bragg, 1810年11月9日 - 1872年1月21日）は、アメリカ合衆国の政治家であり、特に南北戦争の時期における重要な役割が知られています。彼は民主党に所属し、ノースカロライナ州の知事およびアメリカ合衆国上院議員として活躍しました。さらに、アメリカ連合国の第2代司法長官としても知られています。

青年期と教育

ブラッグは1810年にノースカロライナ州ウォレントンで、建築業者の息子として生まれました。彼は地元のウォレントン学園で教育を受けた後、コネチカット州のキャプテン・パートリッジ陸軍士官学校を卒業しました。卒業後、法律を学び、1833年には弁護士として認可を受けてノースカロライナ州ジャクソンで弁護士業を開業しました。1837年にはイザベル・カスバートと結婚し、家庭を持つこととなります。

政治活動

ブラッグの政治キャリアは1842年から始まりました。彼はノースカロライナ州下院議員を務め、その後1845年まで検察官として活動しました。また、彼は1844年、1848年、1852年の民主党全国大会で代表に選出されています。特に1852年には、大統領選挙においてフランクリン・ピアースの選挙人を担当しました。

1855年に州知事に選ばれ、1859年までその職を全うしました。その後、ノースカロライナ州からアメリカ合衆国上院議員に選任されました。彼は当時、南部諸州の独立を支持する保守的な立場を持っており、1861年にノースカロライナ州が連邦を離脱すると、上院議員の職を離れました。

南部連合での役割

南北戦争が勃発すると、ブラッグはノースカロライナ州知事の顧問としての役割を担いました。1861年11月、彼はジェファーソン・デイヴィス大統領により、連合国の司法長官に任命されました。この職では1862年3月まで奉職し、市民権の擁護などに努めました。連合国政府が軍需品の調達を担うべきとの立場を支持し、司法省を再編成して連合国の裁判所システムを整備しました。

ブラッグは1862年に司法長官を辞任し、ノースカロライナ州に戻ると、反戦運動に参加し、政府との間の調整役として活躍します。

晩年と死

南北戦争が終結した1865年、ブラッグはノースカロライナ州で弁護士業を再開し、州の再興を支援する活動を続けました。また、州知事ウィリアム・ホールデンの顧問としても関与しました。彼は1872年にノースカロライナ州ローリーで亡くなり、オークウッド墓地に埋葬されました。

ブラッグの政治活動と南北戦争期の役割は、アメリカ合衆国の歴史の中で重要なひとつの側面を成しており、彼の名前はアメリカ政治の歴史に刻まれています。また、彼の市民権擁護に関する考え方や裁判所システムの確立は、後のアメリカ社会にも大きな影響を与えました。

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