トミー・ラモーン

トミー・ラモーン（Tommy Ramone、本名：トーマス・アーデライ、Thomas Erdelyi、1949年1月29日 - 2014年7月11日）は、アメリカのパンクバンド、ラモーンズのオリジナルメンバーとしてドラムを担当し、後にプロデューサー、ソングライターとしても活躍しました。

生い立ちとラモーンズ結成まで

エルデーイ・タマーシュ（Erdélyi Tamás）としてハンガリーのブダペストで生まれたトミー・ラモーンは、ホロコーストを生き延びたユダヤ人の写真家の両親のもとで育ちました。幼少期にアメリカに移住し、音楽への情熱を育みます。当初はギタリストとしてバンドに参加予定でしたが、他のメンバーの演奏能力の問題から、最終的にドラマーとしてバンドに参加することになりました。

ラモーンズでの活動

1974年にニューヨークで結成されたラモーンズは、シンプルな楽曲構成とエネルギッシュなライブパフォーマンスで、瞬く間にニューヨークのパンクシーンを代表するバンドとなりました。トミーはドラマーとしてだけでなく、バンドの初期のサウンドを確立する上で重要な役割を果たしました。彼は、ラモーンズの最初の3枚のアルバム、特にデビューアルバム『ラモーンズ』（1976年）と『ロケット・トゥ・ロシア』（1977年）のプロデュースを手掛け、バンドの音楽的な方向性を決定づけました。

ラモーンズ脱退後

1978年にラモーンズを脱退しましたが、その後も音楽業界に残り、プロデューサーとして活動を続けました。彼は、ラモーンズの他のアルバムのプロデュースにも関わり、バンドの音楽的な遺産を支えました。

死去

2014年7月11日、ニューヨーク市クイーンズ区で胆管がんのため65歳で死去しました。彼の死は、音楽業界に大きな悲しみをもたらし、多くのミュージシャンやファンから追悼の声が寄せられました。

音楽への貢献

トミー・ラモーンは、ラモーンズのオリジナルメンバーとして、パンクミュージックの歴史に名を刻みました。彼のドラミングは、シンプルでありながら力強く、ラモーンズのサウンドの重要な要素でした。また、プロデューサーとしての才能も発揮し、バンドの初期のアルバムの成功に大きく貢献しました。彼は、パンクミュージックの精神を体現したミュージシャンとして、今後も多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

参考文献：
McNeil, Legs; McCain, Gillian (2006). Please Kill Me: The Uncensored Oral History of Punk. Grove Press. ISBN 9780802142641
Melnic, Monte A.; Meyer, Frank (2007). On the Road with the Ramones. Music Sales Group. ISBN 9781847721037

外部リンク：
* トミー・ラモーン - IMDb（英語）

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