トム・ハミルトン

トーマス・ウィリアム・ハミルトン（Thomas William Hamilton、1951年12月31日 - ）は、アメリカのロックバンド、エアロスミスのベーシストとして知られています。

1951年にコロラド州コロラドスプリングスで生まれたハミルトンは、12歳でギターを始めました。14歳の時にローカルバンドに加入する際、ベーシストが不在だったためベースに転向しました。これが彼の音楽人生における大きな転換点となります。

その後、ジョー・ペリーやデビッド・スコットといった、後にエアロスミスを共に結成する仲間たちと出会い、バンドを組み、何度もメンバーを変えながら活動を続けました。ニューハンプシャー州でスティーヴン・タイラーと出会い、ボストンへ拠点を移します。当初、スコットがメンバーにいましたが脱退。タイラーがドラムを担当していました。ハミルトン（ベース）、ペリー（ギター）、タイラー（ドラム/ボーカル）という編成で活動した後、レイモンド・タバーノ、そしてジョーイ・クレイマーがドラマーとして加入し、タイラーはボーカルに専念することになりました。さらに、タバーノに代わりブラッド・ウィットフォードが加入し、ここに伝説的ロックバンド、エアロスミスが誕生したのです。

2006年8月、ハミルトンは喉頭癌であることを公表し、7週間に及ぶ放射線治療と化学療法を受けました。これにより、その年のツアーへの参加が不可能となり、ジョー・ペリー・プロジェクトのメンバーであるデビッド・ハルが代役を務めました。同年9月にはボストンで行われたプライベートショーに姿を現し、同年12月3日にはニューヨークのビーコン・シアターで行われた公演で復帰を果たしました。しかしその後、再手術を受けるため再びツアーをキャンセルし、再びハルが代役を務めることになりました。2009年には足の怪我により、同様の交代措置が取られています。

2011年には癌が再発し、喉と舌の癌を取り除くためのレーザー手術を受けました。Ksat.comによると、舌根から癌を取り除くレーザー手術は非常に珍しく、発声能力を失うリスクも伴いましたが、手術は声帯や気道を傷つけることなく無事に成功しました。ハミルトンは手術後、「意識を取り戻してすぐに声を出してみたが、いつものように声が出た」と語っています。その後、彼は無事にバンドに復帰し、現在もエアロスミスのベーシストとして活躍しています。

エアロスミスの歴史を語る上で欠かせない存在であり、数々の困難を乗り越えながらも、常にバンドを支え続ける彼の存在は、多くのファンに勇気を与え続けています。

Tom Hamilton - IMDb（英語）

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