トム・ハワード

トム・ハワードについて

トム・ハワード（Tom Howard）は、1969年12月26日にアメリカ合衆国ユタ州ソルトレイクシティで生まれたプロレスラーおよび総合格闘家です。彼はUPW（Ultimate Pro Wrestling）に所属し、さまざまなリングネームを使用して多岐にわたる選手活動を行っています。

キャリアの始まり

ハワードは、レスリングのトレーニングを通じてキャリアをスタートさせました。彼はジェシー・ヘルナンデスやビル・アンダーソンの指導のもとで、1994年に『ズマ』というリングネームでプロレスデビューを果たします。その後、1995年にはメキシコに移り、『KGB』という名前でAAA（Asistencia Asesoría y Administración）に参戦。彼のキャリアは、アメリカ、メキシコを跨いだ国際的な展開を見せました。

1996年にはアメリカに戻り、アントニオ猪木が主催する平和の祭典に参加。これが彼の日本での活動の始まりとなります。活動を一時休止してサンボの修行を行い、年末にはUPWとトレーナー契約を結びます。ハワードはアメリカ陸軍特殊部隊（グリーンベレー）出身というキャラクターを演じ、リング上でのダイナミックな動きに特化したスタイルを確立しました。

総合格闘技への移行

彼のキャリアは2001年に大きな転機を迎えます。当時のプロレスリングZERO-ONE社長である橋本真也によって才能を認められ、同年の「真撃 第一章」で初来日を果たしました。ここからZERO-ONEでの活動が始まり、ザ・プレデターとのコンビで外国人選手として活躍。多くの選手たちと共にZERO-ONEの人気を支えました。

2003年にはK-1と契約し、総合格闘技の舞台に進出。以降はハッスルやIGF、K-1、Dynamite!!など、様々な団体で活動し、MMAルールの興行にも参加します。特にZERO1への久々の参戦は、ファンにとっても記念すべき瞬間でした。

技術と得意技

トム・ハワードは、彼のトレーニングから培った独自のサブミッション技を駆使します。彼の技はしばしば「グリーンベレー殺法」と呼ばれ、サンボに基づいた多彩な関節技を持っています。代表的な技として、瞬時に相手を絞め落とす「サイレントデス」や、様々なバリエーションを持つ関節技があります。特に番号で識別される技が多く、それぞれ独自の特性を持っています。彼のギミックやスタイルは常に観客を引き付け、多くの印象に残る試合を演出してきました。

タイトルと指導履歴

ハワードは、プロレスリングZERO-ONEでNWAインターコンチネンタルタッグ王座を1回獲得するなど、数々のタイトルも手に入れています。また、UPWのトレーナーとして、当時のWWEの下部団体であるOVWやHWAでジョン・シナなどの若手選手たちを指導し、その後の彼らの成功を支える重要な役割も果たしました。

さらに、ルチャリブレをテーマにした映画『ナチョ・リブレ 覆面の神様』では、主演のジャック・ブラックらに演技指導を行うなど、リング外での活動も目立っています。

まとめ

トム・ハワードは、プロレスラーとしてだけでなく、総合格闘技の選手、トレーナー、映画の指導者としても多才なキャリアを重ねてきました。彼の影響力は、彼が活躍した各団体や選手たちに今なお受け継がれています。彼の多様な経験と技術は、リングの内外でのプロレスの魅力を一層引き立ててきました。

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