トヨタ・エスクァイア

エスクァイア (Esquire) の概要

エスクァイアは、トヨタ[[自動車]]が手掛けたMクラスの高級ミニバンであり、主に富士松工場で生産されていました。このモデルは、5ナンバーサイズのノアおよびヴォクシーを基に、上質感と高級感を強調して開発されたもので、ノアとヴォクシーよりは遅れたものの、同時期に開発が進められていました。

デザインと外装

エスクァイアの外装は、ノアとヴォクシーを元にしながらも、独自の高級感を表現しています。フロントグリルはT字型の大型デザインで、メッキ加飾が施され、ヘッドランプにもスモーク加飾が加えられています。サイドにはステンレス製のベルトモールが配され、アウタードアハンドルにもメッキの装飾が施されています。また、バックドアには新しいデザインのアウタードアハンドルが採用され、独立した車名バッジが配置されています。

内装においても、エスクァイアは高級感を追求しています。エアコンのコントロールパネルはピアノブラック仕上げで、ドアトリム上部には金属調の加飾が施され、メーター周りは立体的な文字目盛が採用されています。合成皮革を多く使用した内装や、メッキやステンレスの加飾が目を引くデザインが特徴です。廉価モデルは提供されず、全体的にやや高めの価格設定となっています。また、全モデルはアルミホイールを採用し、ホイールキャップ仕様はありません。

メカニズム

エスクァイアは、ガソリン車とハイブリッド車の2つのパワートレインが選択可能で、基本的なスペックはノアとヴォクシーと共通です。ガソリン車は、2.0Lの「3ZR-FAE型エンジン」にSuper CVT-iを組み合わせており、アイドリングストップ機能も備えています。ハイブリッドモデルには、1.8L・ミラーサイクルエンジンである「2ZR-FXE型」とリダクション機構付きのTHS IIが採用されており、燃費性能は優れています。特に、ガソリン車の「Xi」モデルを除く全車両は「平成27年度燃費基準+20%」をクリアしています。

初代エスクァイアの特徴

エスクァイアの初代モデルは2014年10月に発売され、グレードは「Xi」と「Gi」の2種類が用意されていました。駆動方式は、ガソリン車が2WDと4WDの2択、ハイブリッド車は2WDのみに設定。ハイグレードの「Gi」モデルには、クルーズコントロールや快適温熱シートなどの贅沢な装備が整っています。また、ボディカラーは多彩で、特に黒を基調とした特別仕様車「Gi Black-Tailored」も登場しました。

2016年や2017年には細かいマイナーチェンジが行われ、性能の向上や新しい装備の追加がされました。特に安全面では「Toyota Safety Sense」の装備が標準化され、事故防止機能が充実していました。

車名の由来と販売店

エスクァイアという名称は、英語で「男性向けの敬称」を意味する「ESQUIRE」に由来しています。そして、フロントエンブレムには中世ヨーロッパの従騎士をモチーフとしたデザインが採用され、エンブレム内には「ESq」の文字が隠されています。

販売はトヨタ店およびトヨペット店にて行われ、東京都内ではトヨタモビリティ東京でも取り扱われています。姉妹車のノアやヴォクシーと共に併売され、様々な選択肢を提供していました。

エスクァイアは2022年に生産を終了し、7年間の歴史に幕を閉じましたが、多くのファンに愛され続けたムードのある高級ミニバンとして記憶されています。

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