トヨタ・カローラレビン

カローラレビン（COROLLA LEVIN）

カローラレビンは、トヨタ自動車が製造した小型クーペタイプの自動車で、スプリンタートレノとほぼ同様のプラットフォームを共有しています。本記事では、初代から最新の中国市場向けモデルまでの歴史や変遷について詳しく解説します。

初代（TE27型）1972年 - 1974年

カローラレビンの誕生は、ラリーの愛好者であった久保地理介が「セリカのエンジンをカローラに乗せてみたい」と意欲を示したことに端を発しています。1972年に発売された初代カローラレビンは、よりスポーツ志向のクーペとして市場に登場しました。このモデルはカローラクーペに比べて優れた性能を誇り、特にレース向けの設計が施されていました。搭載されるエンジンは2T-G型1.6L DOHCで、スポーティな走行を提供していましたが、生産期間はわずか2年に留まりました。

2代目（TE37型）1974年 - 1975年

1974年のフルモデルチェンジにより、レビンはTE37型に進化しますが、重量増加に伴いスポーツ性が減少しました。このモデルでは、エンジンの排出ガス規制に適合できず、生産は256台に止まりました。

3代目（TE71型）1979年 - 1983年

1979年にはTE71型が登場し、ここからは3ドアハッチバックが主なボディタイプとなりました。このモデルはモータースポーツでも高いパフォーマンスを発揮し、各種レースに参加しました。1981年には、装備やエンジンの改良が行われ、より優れたドライビング体験を提供しました。

4代目（AE85/AE86型）1983年 - 1987年

AE86型はその名で広く知られ、「ハチロク」という愛称で親しまれました。このモデルはFRレイアウトを保持し、4A-GEU型エンジンを搭載していました。特にモータースポーツ界での活躍が目立ち、多くのファンを魅了しました。フォグランプやパワーステアリングに加え、スポーティなデザインが特徴です。

5代目（AE91/AE92型）1987年 - 1991年

この世代からはFF化が進み、ボディデザインも大きく変更されました。特に若者からの人気を獲得し、販売台数も多くなりましたが、1980年代後半の経済バブル崩壊によって早期に市場での価値が下がることになりました。

6代目（AE100/AE101型）1991年 - 1995年

このモデルは「トイチ」として知られ、重量感のあるボディにVVT機構を導入したことで性能が向上しました。エンジンもパワフルな仕様が提供され、より快適なドライブが楽しめました。

7代目（AE110/AE111型）1995年 - 2000年

最終的なレビンのモデルチェンジが行われ、この世代は軽量化の施策が図られましたが、1990年代の経済状況が影響して、販売成績は芳しくありませんでした。2000年には、カローラシリーズ全体のモデルチェンジに伴い、レビンの販売が終了。それまでの約28年の歴史に幕を閉じることとなりました。

中国市場専売「レビン」 2014年 -

レビンの名は2014年に復活し、中国市場専売のモデルとして登場しました。新プラットフォームを採用し、最新技術が導入されています。このように、カローラレビンはその歴史の中で一貫してスポーティな魅力を保持しつつ、時代に合わせて進化を続けています。

トヨタのカローラレビンは、ただの車両以上の存在となり、多くの愛好者やモータースポーツ界で重要な役割を果たしてきました。今後もその伝統を受け継ぐモデルに期待が寄せられています。

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