トヨタ・スタウト

スタウト（Stout）

スタウトは、トヨタ自動車（1982年6月30日以前はトヨタ自動車工業名義）が製造していたボンネット型のトラックで、以前の名称は「トヨペット・スタウト」でした。このトラックは、トヨタの商用車の中で多くの歴史を持ち、スタウト以前に登場した小型ボンネット型トラックも含む、その成り立ちを辿ることができます。ここでは、スタウトの前身となる車種についても触れ、そのルーツを詳しく解説します。

前史

トヨペット・トラック SB型 (1947年-1952年)

スタウトの起源の一つが、1947年に登場したトヨペット・トラックSB型です。このモデルはトヨタ初の小型商用車であり、1945年12月から開発が始まり、1947年4月に発表されました。1トンの積載能力を持ち、1,000ccのS型エンジンを搭載していました。また、このSB型と共通のシャシーを利用した乗用車用のセダンモデルも製造されていました。

トヨペット・トラック SG/SK/RK型 (1952年-1956年)

次に登場したのは、SG型トラックで、1952年にモデルチェンジが行われました。デザインはヘッドライトをフェンダーに埋め込むスタイルへと変更され、SG型は当初654台が生産。この後、1953年にSK型、さらに1.25トン積みのRK型も登場します。RK型は主力モデルとなり、1955年のマイナーチェンジで積載能力が1.5トンに引き上げられました。

スタウトの歴史

初代 RK型 (RK23/RK30/RK35型、1956年-1960年)

1956年4月に登場した初代スタウトは、RK型と呼ばれました。新たなデザインは、フェンダーを持たないスタイルで、ボディは分割型の荷台を備えていました。1958年には3人乗りを可能にするコラムシフトが採用され、積載量も増加。1959年6月には「スタウト」と名付けられました。

2代目 RK型 (RK45 - RK101型、1960年-1979年)

1960年には45系のモデルが登場し、アメリカ車の影響を受けた新しいデザインに仕上げられました。この時の仕様は、全体的にサイズアップされており、乗り心地も改善されました。1963年には1,900ccの3R型エンジンを搭載したRK100型も登場し、新たなバリエーションを迎えます。

3代目 RK型 (RK110型、1979年-1986年)

1979年に発表されたRK110型のスタウトは、キャビンデザインが流用される一方で、エンジンの仕様が見直されました。この時期、国内ではキャブオーバー型へのシフトが進み、スタウトの多くは輸出に回されました。ディーゼルエンジンが未設定であったことから、このモデルは特に海を越えて展開されました。

総括

スタウトは、トヨタ自動車の歴史の中で重要な役割を果たした製品であり、ボンネット型トラックとしてのニーズに応え続けました。また、スタウトのモデルは、ただの商用車に留まらず、日本国内外での様々な需要に応えるための進化を遂げました。特にライトスタウトやハイラックスとの関係も含めて、その歴史はトヨタの商用車セグメントにおける重要な位置付けを持っています。今後も、トヨタ社の新しいモデルの基盤として受け継がれていくことでしょう。

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