トヨタ・M型エンジン

トヨタ・M型エンジンの概要

トヨタ・M型エンジンは、1965年から1993年にかけてトヨタ自動車が製造した代表的な直列6気筒エンジンです。このエンジンは、1965年にトヨペット・クラウン用として開発されたものです。M型エンジンは、トヨタのエンジン形式の中でもK型やR型に次いで非常に長い製造期間を誇ります。

M型エンジン系列は、様々なバリエーションが存在し、クロスフローの12バルブSOHC（シングルオーバーヘッドカムシャフト）から、24バルブDOHC（ダブルオーバーヘッドカムシャフト）まで、多様な構成が施されています。これはトヨタ自動車が成長する中で、エンジン技術を進化させ、扱うモデルにあわせてバリエーションを増やしてきたことを示しています。

特にM型エンジンは、トヨタにとって初となるSOHCエンジンの代表作であり、さらにヤマハ発動機との共同開発によって誕生した3M型は、トヨタ初のDOHCエンジンとして注目されました。また、5M-GEU型はトヨタが単独で開発したDOHCエンジンとして多くのファンを獲得しました。

M型エンジンの系譜

M型エンジンには、M、3M、2M、4M、5M、6M、7Mなどのバリエーションが存在します。

• - M 型は、ボア75.0mm、ストローク75.0mmで、トヨタ初のSOHCエンジン代表作です。
• - 3M 型は、ボアが75.0mm、ストロークが85.0mmで、トヨタの2000GTにも搭載されました。
• - 2M 型は、ボア75.0mm、ストローク85.0mmで、2300ccの排気量を持っています。
• - 4M 型は、2,600ccに対応し、燃焼効率を高めるために燃焼室の設計を改良しました。
• - 5M 型は2,800ccで、日本初の自社開発DOHCエンジンでもあります。
• - 6M-GEU 型は、3,000ccで、高出力なエンジンとして多くの愛好者に支持されています。
• - 7M-GE 型及び7M-GTE型は、ターボ仕様もあり、特にスポーツカーへの搭載が目立ちました。

M型エンジンの搭載車種

このM型エンジンは、トヨタの多くの名車に搭載されました。特に注目されるのは以下のモデルです：

• - トヨタ・クラウン：このエンジンが使用された最初のモデルで、多くの改良が施されています。
• - トヨタ・2000GT：初のDOHCエンジンを搭載したことで世界的に有名です。
• - マークII、セリカXX、スープラ、ソアラ：これらの多くのモデルでM型エンジンが使用され、各車両特有のパフォーマンスを発揮しています。

終焉とJZエンジンとの関係

1991年に、7M-GEを残し、M型エンジン系列はほぼ製造を終了しました。その後、後継エンジンであるJZ型エンジンに主力の座を譲り渡すこととなります。この移行は、トヨタがさらなるパフォーマンスを追求する過程において、重要な一歩であったといえるでしょう。

結論

トヨタ・M型エンジンは、その設計の巧妙さ、長い製造歴、豊富なバリエーションにより、多くのトヨタ車に大きな影響を与えました。そして、トヨタのエンジン技術の進化の象徴的な存在として、今も多くの自動車ファンに支持されています。

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