トヨタ産業技術記念館

トヨタ産業技術記念館

トヨタ産業技術記念館（TOYOTA Commemorative Museum of Industry and Technology）は、愛知県名古屋市の西区に位置するトヨタグループが運営する企業博物館です。1994年6月11日に、豊田喜一郎の生誕100年を記念して開館しました。博物館は、豊田佐吉が1911年に建設した「豊田自動織布工場」の跡地に設立されており、歴史的・文化的な背景をもつ場所です。

歴史

トヨタ産業技術記念館の根幹を成す歴史は、豊田佐吉の設計による織布工場にさかのぼります。この工場は1911年に完成し、その後1918年にはレンガ造りに改築されました。博物館は当初、「トヨタテクノミュージアム 産業技術記念館」という名称で運営されていましたが、2014年に現在の名称に変更されました。また、1994年度には第2回愛知まちなみ建築賞の大賞も受賞しています。

館内は「繊維機械館」と「自動車館」の二つの主要セクションに分かれており、それぞれの分野の技術の進化が展示されています。特に繊維機械館では、糸を紡ぐ技術や布を織る技術の歴史を紹介しており、自動車館では自動車の仕組みや開発・生産技術に関する展示が行われています。また、かつての豊田紡織の本社事務所も修復され、「トヨタグループ館」として、設計図や特許証などの貴重な品々が展示されています。

展示と体験

トヨタ産業技術記念館では、多くの展示物が動態保存されており、訪れる人々は技術の進展を実演により体感できます。また、体験コーナーである「テクノランド」も設置され、実際に触れたり操作したりできる機械が用意されているため、より一層楽しみながら学ぶ事ができます。

この記念館は名古屋駅からのアクセスも良好で、徒歩で約25分の距離にあります。さらに、周辺には他の観光スポットも存在しており、例えば「ノリタケの森」などがあり、共通券も販売されています。

利用情報

見学時間は9時30分から17時まで（入館は16時30分まで）、休館日は毎週月曜日（祝日の場合は翌日）が設定されています。入館料は、一般1000円、65歳以上600円、大学生500円、中高生300円、小学生200円、障害者は無料となっています。

特に近年では、ムスリムのお客様が増加したことを受け、一部のレストランではハラールに対応した食事メニューを提供しています。また、2018年にはイスラム教のための礼拝室も設けられ、多様性に配慮した設備も整っています。

まとめ

トヨタ産業技術記念館は、技術と歴史に興味がある方々にとって魅力的なスポットです。県内外から多くの訪問者が集まり、家族連れや学生たちが未来の技術を学ぶ場として利用されています。この博物館を訪れることで、トヨタの歴史を乗り越えて、豊田家の技術革新の精神を体感できることでしょう。

もう一度検索