トライ (ラグビー)

ラグビーにおけるトライ：得点方法の詳細解説

ラグビーユニオンおよびラグビーリーグにおいて、トライは重要な得点方法の一つです。相手のゴールエリア（インゴールエリア）内にボールを接地（グラウンディング）させることで得点となります。しかし、ラグビーユニオンとリーグでは、ボールのグラウンディングとインゴールエリアの定義に微妙な違いがあります。

トライの語源と歴史

トライという用語は、「トライ・アット・ゴール (try at goal)」に由来します。ラグビーの初期には、ボールをグラウンディングしただけでは得点にならず、ゴールキックに挑戦する機会が与えられるだけでした。この「挑戦」が、そのまま「トライ」という言葉として残ったのです。

得点方法

ラグビーユニオンとラグビーリーグでは、トライの得点方法に共通する要素と異なる要素があります。まずは共通する要素から見ていきましょう。

共通要素

ボールを保持している選手とボール自身がタッチライン、タッチインゴールライン、デッドボールラインを超えていないこと。
インゴールエリアは、ゴールラインを含みますが、タッチインゴールおよびデッドボールラインは含みません。
ボールのグラウンディングとは、ボールを抱えインゴール内で地面につけること、またはインゴール内で地上にボールがある時、そのボールを手、腕、あるいは上半身を使って押さえることを意味します。
選手はボールをグラウンディングするためにボールを抱えている必要はなく、手や腕で押さえるだけでも構いません。

ラグビーユニオン特有の変化

ラグビーユニオンでは、グラウンディングの方法として以下の2通りがあります。

1. ボールを手または腕で抱えている場合、単にボールをインゴールのグラウンドに接するだけで十分です。
2. インゴール内で地上にボールがある時、そのボールを手、腕、あるいは上半身を使って押さえます。

トライが与えられるためには、攻撃側の選手は守備側の選手よりも前にボールを接地する必要があります。どちらが先にボールを接地したかについて疑問がある場合、攻撃側に5メートルスクラムが与えられます。

ラグビーリーグ特有の変化

ラグビーリーグでは、手または腕によるボールのグラウンディングにおいて「下方への圧力」をかける必要があります。また、攻撃側の選手が守備側の選手と同時にボールをグラウンディングした場合、トライとなります。

ボールを運ぶ腕がグラウンドに触れた後に、その推進力でボールをトライラインまたはインゴールに届けることができなかった攻撃側の選手は、守備側の選手が接触している場合、トライを決めるために腕を延ばしてはなりません。この行為は「ダブルムーブメント」と解釈され、反則となります。

点数

ラグビーユニオンではトライは5点、ラグビーリーグでは4点です。ラグビーリーグではトライの点数は低いものの、ゴールキックの点数の低さとポゼッションの保証のため、より多くの場合トライが主要な得点方法となります。

認定トライ（ペナルティートライ）

ラグビーリーグとラグビーユニオンどちらのコードにおいても、守備チームの反則によってトライが妨げられたとレフェリーが考えた場合、攻撃チームに「認定トライ」を与えることができます。認定トライは常にゴールポストの下で与えられます。

コンバージョン

トライが決まった時、得点したチームは「コンバージョン」を試みます。このゴールへのキックが決まると、トライの点数がより大きな点数へと変換されます。キックは、ボールがグラウンディングされた地点に沿って、タッチラインと平行なプレーフィールド上のどの地点からでも行われます。

コンバージョンが成功するためには、ボールはクロスバーの上、ポールの間を通過しなければなりません。どちらのコードにおいても、コンバージョンはプレースキックとドロップキックのどちらで試みてもよいですが、ほとんどの選手はプレースキックを選択します。

ラグビーユニオンとラグビーリーグどちらでも、コンバージョンは2点です。したがって、ゴールへのキックによってトライの点数がラグビーユニオンでは5点から7点に、ラグビーリーグでは4点から6点にコンバートされます。

まとめ

トライはラグビーにおける基本的な得点方法であり、そのルールや得点価値はラグビーユニオンとラグビーリーグで異なります。トライの歴史的背景や詳細なルールを理解することで、ラグビー観戦がより一層楽しめるでしょう。

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