トラバース スターライト&プレーリー

『トラバース スターライト&プレーリー』の魅力

1996年6月28日、日本のバンプレストからリリースされたスーパーファミコン向けのロールプレイングゲーム『トラバース スターライト&プレーリー』は、前作『ソウル&ソード』から数世代を経た新たな冒険を提供しています。攻略性の高いゲームプレイと、ユニークなストーリー展開がこの作品を魅力的なものにしており、プレイヤーを夢中にさせます。

概要と背景

本作は、前作の数百年後を舞台にし、主人公ギャントが幼馴染のソニアと謎の男バルモアと共に旅をする物語です。特徴的な点は、魔王や世界を脅かす危機が存在せず、プレイヤーは自由に探索や冒険を楽しむことができることです。このような平和な世界観は、プレイヤーにリラックスした体験を提供します。

本作の開発はパンドラボックスが担当し、物語の原案には『学校であった怖い話』を手掛けた飯島健男が関与。また、ゲームの総指揮には後にPlayStationソフト『THE サウンドノベル』を制作した頓宮勝弘、シナリオを担当したのは早川奈津子、音楽は田村大輔が手がけました。これにより、ストーリー、ゲームシステムともにクオリティの高い仕上がりとなっています。

ゲームシステム

このゲームでは、時間が進行するシステムが特徴です。プレイヤーは、主人公データを開始時に設定し、誕生日や血液型、好きなペットなどを選ぶことで、キャラクターの初期パラメータが変わります。これにより、プレイヤーは自分だけのキャラクターを育てる楽しさが得られます。

フィールドと移動

マップ上での移動では、地形によって速度が変化します。山や森、砂漠を進む際には歩行速度が遅くなるものの、馬車や気球、飛行船を利用することで移動の効率を上げることが可能です。季節感も重要で、1年ごとに春、夏、秋、冬が巡ります。簡易移動システムにより、一度訪れた街には素早くアクセスできる利便性も魅力です。

戦闘システム

本作の戦闘は基本的にクエストマップでのみ発生します。参加できる仲間の数は最大5名ですが、31名のキャラクターから選ぶことができます。ただし、物語の途中で仲間が外れることもあります。特に、プレイヤーは戦闘中に特殊能力や魔法を駆使して相手を撃破する必要があります。

特殊能力と魔法

戦闘ではスペシャル能力と魔法が鍵となります。これらはそれぞれに消費ポイントが設けられており、特定の敵には効かない場合もあります。特に魔法は、火、水、風、土、光、闇、召喚と多彩で、レベルが上がることで使用回数が増加し、より強力な技を発動できるようになります。また、主人公の誕生日によって変わる星座魔法も特徴的です。

舞台とキャラクター

物語は、フィッツランド王国、ディレント帝国、 セレント王国など、多様な国々が舞台となっています。それぞれの地域には独自の文化や背景があり、冒険を進めることで新たな発見が待っています。メインキャラクターのギャントをはじめ、仲間たちや対立する敵キャラクターも個性的で、プレイヤーの選択次第でエンディングも変わるなど、深いストーリー性が確保されています。

評価

このゲームは、ファミ通のクロスレビューで28点（満40点）を獲得するなど、そのクオリティを高く評価されています。多様な仲間との交流や魔法システム、自由な冒険が魅力のこのタイトルは、今でも多くのファンに愛されています。

ゲームを通じて自分だけの冒険を楽しむことができる『トラバース スターライト&プレーリー』は、スーパーファミコン世代のRPGファンにとって必見の作品です。

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