クロスレビュー

クロスレビューとは

クロスレビュー（Cross Review）は、複数の評価者が特定の物事に対して評価を行うプロセスを指します。本項では、KADOKAWA Game Linkageが発行するゲーム専門雑誌『週刊ファミ通』に掲載される「クロスレビュー」として知られる新作ゲームの評価コーナーについて詳しく解説します。また、KADOKAWAはこの名称を商標として登録しています（登録番号第4664850号）。

他の媒体でも同様のコンセプトに基づいたレビューを行っており、『ミュージック・マガジン』では「クロス・レヴュー」、さらに『BURRN!』では「DISC REVIEW」という形でアルバムの評価が行われています。それぞれ異なる分野で存在するクロスレビューですが、いずれも共通しているのは、さまざまな観点からの評価がなされることです。

概要

『週刊ファミ通』におけるクロスレビューは、長きにわたり同誌のメイン企画として位置付けられています。ここでは、4名の編集者がレビュアーとなり、ゲームソフトをプレイした後に各自10点満点で評価し、その合計点を算出します。トータルで評価される点数は最大で40点に達し、読者はレビュアーの多角的な視点から得られる情報をもとに購入を検討することができます。レビュアーの似顔絵は、著名な漫画家である荒井清和によって描かれています。

ただし、すべてのコンシューマーゲームが評価されるわけではなく、パチンコやパチスロのシミュレーションソフト、あるいは実用ソフトなどは評価対象から外れることもあります。また、レビューが発表されるタイミングも様々で、発売された週に必ずしも掲載されるとは限らず、翌週号以降に取り上げられることもあります。

歴史

このクロスレビューの前身となる企画「SOFT天気予報」は、1986年10月31日号にてスタートしました。初期の頃は、東府屋ファミ坊、水野店長、森下万里子、ガスコン金矢（後にTACO.Xに改名）という固定の4名でレビューが行われていました。時が経つにつれて、ゲームのリリース本数が増加し、各編集者が持ち回りで評価を行うスタイルへと変わっていきました。興味深いことに、森下万里子は架空のキャラクターであり、設定には細かな背景が設けられていました。

1988年からは一般読者の評価を取り入れた「読者のクロスレビュー」も始まりました。1996年には、合計点数が32点以上のソフトに「殿堂入り」のマークが付けられることが決まり、その後1998年には評価点に応じてシルバー（30点-31点）、ゴールド（32点-34点）、プラチナ（35点-40点）というランク別マークが導入されました。また、29点以下の評価でも一部のレビュアーが高評価をつけたソフトは「編集者○○のオススメ」として紹介されています。

これまでに、2009年までにレビューされたソフトの本数は14288本に上り、レビュアーも86名が登場しました。

脚注

• - 参考文献として『週刊ファミ通』の特別付録が挙げられており、過去の優良ソフトを特集した資料が存在します。

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