トラビス・フルトン

トラビス・フルトン：鉄人の生涯と波乱の結末

トラビス・フルトン（Travis Fulton、1977年5月29日 - 2021年7月10日）は、アメリカ合衆国アイオワ州ウォータールー出身の総合格闘家、プロボクサーでした。チーム・ピークパフォーマンスに所属し、拳法の黒帯を取得していました。

鉄人（ジ・アイアンマン）

フルトンは、プロ総合格闘技で300戦を超える驚異的なキャリアを持ち、「ジ・アイアンマン」（鉄人）の異名で知られていました。短い間隔で数多くの試合に出場し続けるそのタフネスは、多くのファンを魅了しました。

総合格闘技の軌跡

高校時代にレスリングを経験し、アメリカン拳法2段を取得したフルトンは、18歳から総合格闘技のトレーニングを開始。1996年7月26日にプロデビューを果たしますが、デイブ・ストラッサーにチョークスリーパーで敗れます。その後、一時ミレティッチMAに所属しました。

1999年5月7日、UFC 20でUFCに初参戦しますが、ピート・ウィリアムスに腕ひしぎ十字固めで一本負け。しかし、その約1週間後の5月15日にはExtreme Challenge 24に出場し、ヒース・ヒーリングに判定勝ちを収めます。

2010年には、リコ・ロドリゲスにハイキックでKO負け、ジェフ・モンソンにV1アームロックで一本負けを喫し、約10年振りの連敗を記録しました。

プロボクサーとしての挑戦

フルトンはプロボクサーとしても活動し、36戦15勝（15KO）21敗の戦績を残しています。勝利した試合は全てKOという、その攻撃的なスタイルが特徴でした。

逮捕、そして獄中での死

2021年2月17日、フルトンは児童ポルノ所持および受領、未成年者への性的搾取の罪で連邦大陪審に起訴され、逮捕されます。裁判記録によると、彼は当初、全ての罪状について無罪を主張しましたが、その後、4つの告発のうち2つについて有罪を認めることに同意。罪状認否審理が設定されました。

さらに、これとは別に2019年9月5日に女性への暴行罪でも告発されており、2021年9月から裁判が始まる予定でした。

しかし、2021年7月10日早朝、拘禁されていたシーダーラピッズの刑務所の独房で、首を吊っているのが発見され、搬送先の病院で死亡が確認されました。享年44歳でした。

主な獲得タイトル

HOOKnSHOOT NHBヘビー級王座
Extreme Challengeミドル級王座（1997年）
IFC 8 優勝（1998年）
WVC 6ヘビー級トーナメント 優勝（1998年）
IFCヘビー級トーナメント 優勝（1999年）
初代ISCF全米スーパーヘビー級王座（1999年）

関連項目

ジェレミー・ホーン、ダン・スバーン - キャリア100戦を超す「鉄人」として知られています。
男子総合格闘家一覧
男子ボクサー一覧
UFC選手一覧

外部リンク

パンクラス 選手データ
トラビス・フルトンの戦績 - SHERDOG（英語）
* トラビス・フルトンの戦績 - BoxRec（英語）

まとめ

300戦を超える総合格闘技のキャリア、プロボクサーとしての挑戦、そして突然の悲劇的な死。トラビス・フルトンの人生は、まさに波乱万丈でした。「鉄人」としてリングで戦い続けた彼の姿は、多くの格闘技ファンの記憶に残るでしょう。

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