トラボルタ

トラボルタ：VOCALOID音楽シーンを彩る才能

トラボルタは、音声合成ソフトウェアVOCALOIDをボーカルに用いた楽曲を発表している日本の音楽家です。その音楽活動は、高校時代にギターを始めたことがきっかけでした。友人の影響で音楽に興味を持ち、19歳か20歳頃からパソコンでのMIDI打ち込みを始めました。当初は自身のサイトやMIDI投稿サイトで作品を発表するなど、アマチュアとしての活動が中心でした。

VOCALOIDとの出会いとブレイク

2004年にMEIKOが発売された頃からVOCALOIDの存在は認識していたものの、購入には至りませんでした。しかし、2007年8月に初音ミクが登場し、ニコニコ動画で大きな盛り上がりを見せると、その影響を受けて同年12月には鏡音リン・レンを購入。ニコニコ動画に「ピンクスパイダー」や「よつばのクローバー」といった作品を投稿し、一躍人気を集めました。トラボルタは、特に鏡音リン・レンを使いこなす才能に長けており、「希代のリン・レン使い」とも評されています。

鏡音リン・レンだけでなく、初音ミクや巡音ルカを用いた楽曲も発表しており、「楽しむ」というシンプルな動機を活動の原動力としています。2008年3月には、鏡音リンを用いた「ココロ」が舞台化、小説化され、その人気はさらに広がりました。

プロとしての活動とメジャーデビュー

2008年12月には、鏡音リン・レンなどの発売元であるクリプトン・フューチャー・メディア直営のレーベル「KarenT」から、ニコニコ動画で発表した楽曲などを収録したアルバム『トラボティック・チューン』を配信しました。また、ゲームソフト「初音ミク -Project DIVA-」やVOCALOID関連のアルバムにも楽曲を提供しています。

2009年2月17日に巡音ルカを用いて発表した「トエト」は、動画中に登場するキャラクターイラストが人気となり、作品タイトルから「トエト」という名前のキャラクターとして広く認知されるようになりました。2010年にはグッドスマイルカンパニーからフィギュアが発売された他、PlayStation Portable用リズムアクションゲーム『初音ミク -Project DIVA-』の追加ダウンロードコンテンツには、トエトのコミュニケーションゲームが配信されました。

2013年6月には、EXIT TUNESからメジャーデビューアルバム『トラボティック・シンフォニー』をリリースし、その活動はさらに本格化しました。

多彩な楽曲と提供作品

トラボルタは、これまでに数多くの楽曲を制作し、様々な作品に参加しています。主な商業作品として、以下のものが挙げられます。

CDアルバム

『トラボティック・シンフォニー』（EXIT TUNES、2013年6月5日発売）
「トラボルタ feat. 初音ミク、鏡音リン、鏡音レン、巡音ルカ」名義で発売
endless symphony feat. 初音ミク、鏡音リン、鏡音レン、巡音ルカ
ココロ feat. 鏡音リン
トエト feat. 巡音ルカ
GOOD SMILE BRINGS FUTURE feat. 初音ミク
ピンクスパイダー feat. 鏡音リン
ソラトバズ feat. 鏡音リン
伝説の魔女 feat. 鏡音リン
ソレイユ-Soleil- feat. 鏡音リン
追憶ノ翼 feat. 初音ミク
ルナ〜海の妖精〜 feat. 初音ミク
頑張ろうよ feat. 鏡音レン
よつばのクローバー feat. 鏡音リン
ウェンディーと魔法の森 feat. 鏡音リン、鏡音レン
おてんば姫の歌 feat. 鏡音リン
MY WINDING ROAD feat. 鏡音リン
少年銀河 feat. 鏡音リン、鏡音レン
二人なら feat. 鏡音レン
オメデトウ feat. 鏡音リン
see you

配信アルバム

『トラボティック・チューン』（KarenT、2008年12月18日発売）
トラボティック・ワールド（feat. 鏡音リン・レン & 初音ミク）
空想絵本（feat. 初音ミク & 鏡音リン）
ココロ（feat. 鏡音リン）
ピンクスパイダー（feat. 鏡音リン）
少年銀河（feat. 鏡音リン・レン）
おてんば姫の歌♪（feat. 鏡音リン）
ルナ 〜海の妖精〜（feat. 初音ミク）
頑張ろうよ（feat. 鏡音レン）
よつばのクローバー（feat. 鏡音リン）
『トエト』（KarenT、2009年4月20日発売）
トエト（feat. 巡音ルカ）
トエト（feat. 鏡音リン）
トエト -カラオケver.-
『さよならありがとう』（KarenT、2010年4月14日発売）
ココロ（feat. 鏡音リン）
さよならありがとう（feat. がくっぽいど）
ココロ ピアノver.
『ソラトバズ』（KarenT、2012年3月29日発売）
ソラトバズ（feat. 鏡音リン）

楽曲提供・参加作品

トラボルタは、多くのコンピレーションアルバムやゲーム作品にも楽曲を提供しています。以下はその一部です。

『EXIT TUNES PRESENTS STARDOM』（EXIT TUNES、2009年5月20日発売） - 「トエト」を提供
『Prism』（Peertone、2009年6月10日発売） - 「ココロ」、「頑張ろうよ」、「おてんば姫の歌♪」を提供
『EXIT TUNES PRESENTS Vocalostar feat. 初音ミク』（EXIT TUNES、2009年6月17日発売） - 「ココロ」を提供
『初音ミク －Project DIVA－ Original Song Collection』（ランティス、2009年7月22日発売） - 「荒野と森と魔法の歌」、「いのちの歌」を提供
『EXIT TUNES PRESENTS 神曲を歌ってみた』（EXIT TUNES、2009年10月7日発売） - 「ココロ」を提供
『VOCALOIDS★X'mas〜白い夜は静寂を守ってる〜』（コロムビアミュージックエンタテインメント、2009年11月8日発売） - 「ホーリーナイトライダー 」を提供
その他多数

メディアミックス展開

トラボルタの楽曲は、音楽だけでなく、ゲーム、舞台、フィギュアなど、多岐にわたるメディアミックス展開を見せています。

初音ミク -Project DIVA-：ゲーム内に楽曲を提供
トエトのレトロなメロディバス：沿岸バスにて「トエト」がメロディとして使用
舞台『ココロ』：自身の楽曲「ココロ」が舞台化
フィギュア化：「トエト」のフィギュアが発売
ニコニコミュージカル：劇中曲を担当

まとめ

トラボルタは、VOCALOID音楽シーンにおいて、その独特な音楽性と多彩な才能で多くのファンを魅了し続けています。初期からのファンだけでなく、新しい世代のリスナーも魅了し、その活躍は今後も注目されるでしょう。

関連情報

トラボル亭
* アーティスト詳細:『トラボルタ』 - KARENT

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