トランスフォーマーマシンウォーズ

『トランスフォーマーマシンウォーズ』

『トランスフォーマーマシンウォーズ』は、1997年にアメリカの玩具専門店ケイ・ビーショップによって限定発売された特別なトランスフォーマーのシリーズです。このシリーズは特に多くのストーリーや設定が伴ったものではなく、むしろ旧作の人気キャラクターたちの名を持つ戦士が存在しているのが特徴です。この商品群は、テックスペックから推測するに、G-2の後の時代を背景にしているとされており、ヨーロッパ市場向けに開発された製品や未発売となったG-2期の商品の要素も含まれています。

ビーストウォーズの人気が高まる中、1997年にはビークル型トランスフォーマーの再導入が検討され、本作はその試験的な販売という位置づけでした。結果的に、12種類という限られた商品が発売されただけで、これに続くシリーズは登場しませんでした。なお、パッケージのイラストには以前のシリーズのものが修正されて使われている場合もあり、玩具そのものとは異なるデザインが見受けられることもあります。また、当時のアメリカの安全規制の影響から、一部の特徴的なギミック、例えばミサイル発射装置が削除されるといった仕様変更もありました。

後に、フリップチェンジャーというアイデアが「ビーストウォーズセカンド」や「カーロボット」といった作品において再利用されています。

キャラクター紹介

サイバトロン／オートボット

- コンボイ (Optimus Prime)

1992年のヨーロッパ主力商品であるサンダークラッシュの仕様を変更したものです。このキャラクターは、大型トレーラーのキャブからロボットに変形し、後部はタワー型のバトルステーションとなります。また、元々のタワーからのミサイル連射機能は単独のミサイル発射機能に改良されています。元々はロディマスコンボイとしての発売が予定されていました。

- サンドストーム (Sandstorm)

1992年の製品を改良したもので、デザート迷彩の戦闘ヘリに変形します。元々のミサイル発射ギミックは削除されています。

- フリップチェンジャー (Flipchangers)

バネ仕掛けによる一発変形が特徴で、元々はG2向けに企画されていた商品が復活したものです。新たに4タイプのモールドが用意され、それぞれ異なる色で計8商品が発売されました。

- リジェ (Mirage)
- プロール (Prowl)

同型のF-1カーで、リジェは緑、プロールは白のカラーバリエーションになっています。特にリジェはG1リジェが元となっており、変形モチーフや頭部のデザインを忠実に踏襲しています。

- ホイスト (Hoist)
- ハブキャップ (Hubcap)

互いにレッカー車の色違いとなっており、ホイストは黒、ハブキャップは黄色です。

デストロン／ディセプティコン

- スタースクリーム (Starscream)

1992年のスカイクェイクを改良した商品で、大型爆撃機に変形します。

- サウンドウェーブ (Soundwave)

ストーカーを元にした商品で、銀色のミサイルタンクに変形します。

- メガトロン (Megatron)
- メガプレックス (Megaplex)

いずれもF-22のような戦闘機に変形する同型の製品で、メガトロンは水色、メガプレックスは銀色です。

- スカイワープ (Skywarp)
- サンダークラッカー (Thundercracker)

ラファール風戦闘機の色違いで、スカイワープは白、サンダークラッカーは緑迷彩です。これらのキャラクターはその後の作品で新しい形で再利用されることになります。

このように、『トランスフォーマーマシンウォーズ』は旧作の名キャラクターたちを特徴としながら、限られた商品ラインで新しい試みとして展開された一過性のシリーズであり、ファンの間でも話題となるものでした。

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