トリジコン

トリジコンについて

トリジコン（Trijicon, Inc.）は、アメリカのミシガン州ウィクソムに本社を置く光学機器の製造企業です。主にピストルやライフル、ショットガンといった火器用の照準器を設計・販売しており、特にトリチウム光、光ファイバー集光、バッテリー駆動式LEDを利用した製品に特化しています。たとえば、トリジコンは軍や法執行機関、一般の市場向けに、ACOGやReflexサイト、さらにAccuPointやNight Sightsなどの多様な製品群を提供しています。

企業の由来と社名の意味

トリジコンという社名は、同社の照準器が発光に使用するトリチウムと、画像や写真を指すアイコンを組み合わせたものです。さらに、これらの単語をつなぐために「J」という子音が加えられています。また、Trijiconのロゴに見られる「iji」のドット部分は、1985年の社名変更の際に製造されていたBright & Tough Night Sightsの「3ドット」デザインを基にしていることが特徴的です。

歴史的背景

トリジコンの歴史は、1981年に創業者のグリン・ビンドンによって設立された「Armson USA」に遡ります。この会社はトリチウムと光ファイバーを用いた南アフリカ製のArmson OEG照準器を輸入・販売していました。1983年に発売されたこの照準器は、その優れたマウントシステムから高い評価を得ていました。

1985年には、ビンドンは会社名をトリジコンに変更し、ピストル用の夜間照準器の製造を開始しました。その後、1987年には、アメリカ軍が「TA01 4x32 Advanced Combat Optical Gunsight（ACOG）」を採用することとなり、さらに名声を高めることになります。

論争の歴史

しかし、トリジコンには一時期、論争が付きまといました。2010年1月には、ABCニュースが、同社がアメリカ軍に納入したACOGの側面に聖書の一節を刻印していると報じたことがありました。この行為は法曹関係者や宗教団体からの反発を招き、トリジコンは刻印を廃止することとなりました。また、既存の製品から刻印を削除するためのキットを顧客に提供する対応を取りました。

現在の展望

今日、トリジコンはその技術力によって、軍事用や民間用の光学機器の大手としての地位を確立しており、特に信頼性と品質に定評がある企業として広く認識されています。次世代の技術開発にも力を入れており、さらなる革新への期待が高まっています。

もう一度検索