トルコワイン

トルコワインは、トルコで生産されるワインを指します。トルコはワイン発祥の地の一つとされ、紀元前4000年頃にはアナトリアでワインが造られていたと伝えられています。

概要

トルコは世界有数のブドウ栽培面積を誇ります。国民の99%がイスラム教徒であるにもかかわらず、飲酒には比較的寛容で、ワイン以外にもビールやラクといった国産のアルコール飲料が広く流通しています。しかし、他のイスラム教国と同様に酒税が高いため、ブドウは主に食用として栽培され、ワイン用ブドウの栽培は全体のわずか3%程度に過ぎません。生産されたワインの約4分の1は蒸留され、ラクの原料となります。

トルコワインの年間生産量は、750mlボトル換算で約3,826万本（2005年のデータ）です。ワインメーカーの多くは国営で、生産されたワインの多くは輸出されています。

主要なワイン生産地は、温暖な海洋性気候のトラキアとマルマラ地方で、トルコワイン生産量の5分の2を占めます。エーゲ海沿岸のイズミル周辺も重要な生産地であり、全体の5分の1を生産しています。その他、中央アナトリアの高地でもワインが生産されています。高地は冬の寒さが厳しく、夏は非常に乾燥した気候です。

トルコ共和国の初代大統領であるケマル・アタテュルクは、1920年代に国民にワインの利点を認識させるため、国営醸造所の設立を推進しました。しかし、アタテュルク自身はトルコの国民的蒸留酒であるラクを愛飲していたと伝えられています。

ブドウの品種

トルコワインに使用される主なブドウ品種は以下の通りです。

赤ワイン用

ボアズケレ(Boğazkere)
オキュズギョズ(Öküzgözü)

トルコワイン