トロイ・ヘイメイカーズ

トロイ・ヘイメイカーズの歴史

トロイ・ヘイメイカーズは、1871年から1872年にかけてニューヨーク州トロイを本拠地とし、ナショナル・アソシエーションという当時のプロ野球リーグでプレーしていたチームです。この球団のルーツは1860年代後半にさかのぼり、ニューヨークで活動していた"Union club of Lansingburgh"に始まります。1869年から1870年にかけて、当時の名門シンシナティ・レッドストッキングスとの対戦が記録に残されており、この時期から野球活動を行っていたことがわかります。

1871年、プロ野球リーグの「ナショナル・アソシエーション」が成立すると、トロイ・ヘイメイカーズもリーグに参加しました。初年度は強打者のリップ・パイクが加入し、チームの打撃力が強化されましたが、ピッチングの安定性に欠けていたようです。同年6月27日にフィラデルフィア・アスレチックスと対戦した際には49得点を許し、対するチームも33得点を挙げるという異常なスコアラインが記録されています。この試合は、当時の野球のピッチング事情を物語る一例です。さらに、7月3日のニューヨーク・ミューチュアルズとの試合では、16対37というスコアがついています。

1872年には、投手のジョージ・ゼットレインがチームに加わりました。彼の加入により、投手陣は改善され、チームも勝利数を増やすことができました。しかし、同年7月に運営側の経済的な問題が発生し、チームは解散することになりました。その結果、選手たちはブルックリン・エックフォーズへの移籍を余儀なくされました。

戦績

トロイ・ヘイメイカーズの戦績は、その短い歴史の中で限られたものでしたが、彼らが残した記録は一部の選手にとって重要でした。特に、初年度の成績は振るわなかったものの、2年目には多少の改善が見られました。

主な選手

トロイ・ヘイメイカーズには、いくつかの著名な選手が在籍していました。リップ・パイクは1871年にチームに加わり、1871年から1873年までの間に3年連続で最多本塁打を記録しています。また、スティーブ・キングは初年度に打率.396を記録し、その後もチームの重要な選手として活躍しました。さらに、ジョージ・ゼットレインは1871年において最優秀防御率を記録し、1872年には14勝を挙げています。スティーブ・ベリャンはアメリカプロ野球史上最初のキューバ人選手であり、1871年に23打点を記録しました。

主な記録

• - 通算安打数：96（スティーブ・キング）
• - 通算打点数：55（スティーブ・キング）
• - 通算勝利数：14（ジョージ・ゼットレイン）

トロイ・ヘイメイカーズは短期間で解散しましたが、その歴史には今なおプロ野球の初期の姿が残っています。

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