トワイライト (エレクトリック・ライト・オーケストラの曲)

エレクトリック・ライト・オーケストラ（ELO）が1981年に発表したアルバム『タイム』。その2曲目を飾る「トワイライト」は、アルバムからのセカンド・シングルとしてもリリースされました。

この楽曲は、アルバムの冒頭を飾る重要なナンバーであり、前のトラック「プロローグ」と次曲「ロスト・ワールド 2095」とのメドレー形式で演奏されることが多く、当時のツアーでも続けて演奏され、観客を魅了しました。

作曲を手掛けたジェフ・リンは、「トワイライト」の歌詞について、「時間旅行をテーマにした曲で、主人公がベッドに横たわりながら窓の外を眺めている情景を描いている」と語っています。「twilight」という言葉には、夕暮れ時だけでなく、夜明け前の薄明かりという意味も込められており、楽曲全体を通して、夜と朝の狭間の神秘的な雰囲気が表現されています。

「トワイライト」のサウンド面での特徴は、キーボード系楽器の多用です。イントロのリフを奏でるモノフォニック・シンセサイザー、ヴァース部分でコードを奏でるポリフォニック・シンセサイザー、コーラス部分でシーケンサーによってコントロールされるシンセ、そしてソロ部分を彩るピアノなど、様々なキーボードが駆使され、従来のELOサウンドとは一線を画す、未来的なサウンドが創り上げられています。このサウンドこそが、コンセプトアルバム『タイム』の世界観を象徴するものと言えるでしょう。

「トワイライト」は、その発表以降、様々なメディアで使用され、幅広い層に親しまれてきました。

1982年には、トヨタ・セリカXXのCMソングとして採用され、楽曲の知名度を高めました。
1983年には、日本SF大会「DAICON IV」のオープニングアニメーションに使用され、SFファンからも支持を集めました。
2005年には、フジテレビ系列のドラマ『電車男』のオープニング曲として起用され、若い世代にも認知されるようになりました。
2009-2010年には、バートン・スノーボードフィルム「The B Movie」で使用され、雪上に巨大な「B」の文字を描くシーンを盛り上げました。
2013年には、NHKラジオ第一の情報番組『地球ラジオ』のオープニング曲として採用され、朝のひとときを彩りました。
2016年には、沖縄テレビ系列の情報番組『金7』のテーマ曲として使用され、地域に根差した番組を盛り上げました。

このように、「トワイライト」は、時代を超えて様々なメディアで使用され、多くの人々に愛され続けている楽曲です。ELOの代表曲の一つとして、これからもその輝きを失うことはないでしょう。

もう一度検索