トンプソンルーク

ルーク・トンプソン（Luke Thompson、1981年4月16日 - ）は、ニュージーランド・クライストチャーチ出身の元ラグビーユニオン選手です。2010年に日本国籍を取得し、日本代表としても長きにわたり活躍しました。ポジションは主にロック（LO）やフランカー（FL）を務め、屈強な体格（身長196cm、体重110kg）を生かしたプレーでチームに貢献しました。ニックネームは「TOMO（トモ）」で、多くのファンに親しまれています。

ニュージーランドで生まれ育ったトンプソン選手ですが、日本への想いは非常に強く、「生まれた国は関係ない。僕らには日本のプライドがある」と語っています。この言葉からも、彼が日本代表としてプレーすることに誇りを持っていたことが伺えます。

経歴

ラグビーを始めたのは13歳と比較的遅かったものの、すぐに才能を開花させ、各年代のカンタベリー州代表に選出されました。セントビーズ高校、リンカーン大学を経て、ニュージーランドのNPCカンタベリーに所属。2004年には日本のトップリーグ、三洋電機ワイルドナイツ（現埼玉パナソニックワイルドナイツ）に移籍し、日本でのキャリアをスタートさせました。

2006年からは近鉄ライナーズに移籍し、2008年から2010年までキャプテンを務めました。近鉄ライナーズの80年の歴史の中で、初の外国人キャプテンとなる快挙を成し遂げました。2007年には日本代表に初選出され、ラグビーワールドカップ2007に出場。その後、2010年に日本国籍を取得し、2011年、2015年、そして2019年のラグビーワールドカップにも日本代表として出場しました。特に2015年の大会では、チームの躍進に大きく貢献し、読者選出のワールドカップMVPにも選ばれるなど、大きなインパクトを残しました。

2019年、ラグビーワールドカップ2019では、日本代表で初のワールドカップ4大会連続出場を達成し、ワールドカップ史上3番目、日本代表としては最年長（38歳157日）のワールドカップ試合出場選手となりました。また、同大会でW杯の日本代表選手最多出場試合数記録を更新（通算14試合）。さらに、南アフリカ戦での出場は38歳6か月4日となり、日本代表の最年長キャップ獲得者となりました。この記録は、彼の長年にわたる努力と高いパフォーマンスを物語っています。

ワールドカップ終了後、トップチャレンジリーグでプレーし、2020年1月に現役を引退。その後、近鉄のアドバイザーに就任し、チームの強化やPR活動に携わりました。2021年には、シャイニングアークス東京ベイ浦安（現浦安D-Rocks）で現役復帰。2023年に再び引退を発表しました。

2023年秋のラグビーワールドカップ2023では、日本ラグビーフットボール協会の応援サポーターに任命され、日本代表を応援。2024年1月には、浦安D-Rocksの公式アンバサダーに就任し、現在もラグビー界に貢献しています。

人物

父もラグビー選手、弟は騎手、妹はネットボールのニュージーランド代表というスポーツ一家に育ちました。2019年には、東大阪市の買い物促進ポスターに起用されるなど、その知名度は広く知られています。

その他

CMにも出演し、キリンビール「本麒麟」や富士フイルム「お正月を写そう♪」などにも登場しました。

ルーク・トンプソン選手は、その卓越したラグビーの才能に加え、日本への深い愛情と情熱で多くの人々に感動を与えました。彼の活躍は、日本ラグビー史に燦然と輝く一ページとして、長く語り継がれるでしょう。

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