トンプソン・ツインズ

トンプソン・ツインズの歴史

トンプソン・ツインズ（Thompson Twins）は、1977年にイギリスのシェフィールドでトム・ベイリーを中心に結成されたバンドで、ニューロックの流行に乗った楽曲を提供し続けました。設立当初は7名のメンバーを擁していましたが、1981年にデビューを果たした時点での編成には、トム・ベイリー、ピート・ドッド、ジョン・ローグ、クリス・ベル、ジョー・リーウェイ、アラナ・カリー、マシュー・セリグマンが名を連ねていました。しかし、1982年にシングル「イン・ザ・ネーム・オブ・ラブ」が成功を収めた後、バンド内での内部抗争が発生し、ベイリー、リーウェイ、カリーの3人に縮小されました。

1983年からはシンセポップ的な要素を強化し、第二次ブリティッシュ・インヴェイジョンの一環としてアメリカ市場をターゲットにしました。「ホールド・ミー・ナウ」や「レイ・ユア・ハンズ」といったシングルが人気を博し、彼らの親しみやすい音楽スタイルは、世界中で多くのファンをつかみました。特にアメリカでは、そのメロディとサウンドで広く受け入れられたのです。

しかし、1986年にリーウェイが脱退したことが影響し、その後バンドのセールスは次第に低迷していきました。1991年にはベイリーとカリーが結婚し、ニュージーランドに移住。その後、1993年にトンプソン・ツインズの解散が正式に発表されます。二人はその後離婚し、各自がイギリスで別々の生活を送っているということです。

トンプソン・ツインズはその後、2014年にハワード・ジョーンズやミッジ・ユーロともに27年ぶりのツアーを行い、ファンの前に立つ機会を設けました。この復帰公演では、トンプソン・ツインズの名曲たちが再び聴かれることとなり、多くの話題を呼びました。また、2014年11月末から12月初めにかけて、東京と大阪でトム・ベイリーが来日公演も行い、ファンにとって感慨深い出来事となりました。

2020年4月には、バンドのメンバーであったマシュー・セリグマンが新型コロナウイルスによる合併症で亡くなるという悲しい知らせもありました。彼の逝去は、多くのファンやかつての仲間たちに衝撃を与えました。

忘れられない楽曲

トンプソン・ツインズのディスコグラフィーは、数々のヒット曲で構成されています。代表的なシングルには「ホールド・ミー・ナウ」や「レイ・ユア・ハンズ」の他、1984年のアルバム『ホールド・ミー・ナウ』も評価されています。また、1982年に発表されたシングル「イン・ザ・ネーム・オブ・ラブ」は、彼らの初期の代表曲であり、広く知られています。

彼らはCMへの出演も行っており、1983年の日産自動車のフェアレディZや、1986年の日立マクセルのカセットテープ広告などでその姿を見かけることができました。

スタジオアルバム

トンプソン・ツインズのスタジオアルバムには以下のような作品があります：

• - 『A Product of ... (Participation)』 (1981年)
• - 『イン・ザ・ネーム・オブ・ラブ』 - Set (1982年)
• - 『サイド・キックス』 - Quick Step and Side Kick (1983年)
• - 『ホールド・ミー・ナウ』 - Into the Gap (1984年)
• - 『フューチュアー・デイズ』 - Here's to Future Days (1985年)
• - 『クロース・トゥ・ザ・ボーン』 - Close to the Bone (1987年)
• - 『ビッグ・トラッシュ』 - Big Trash (1989年)
• - 『クウィア』 - Queer (1991年)

トンプソン・ツインズの音楽は、彼らの独特なサウンドと時代を超えた魅力で、今も多くのリスナーに親しまれています。

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