トンボ楽器製作所

株式会社トンボ楽器製作所

東京都荒川区西日暮里に本社を構える株式会社トンボ楽器製作所は、国内外で名高い楽器メーカーの一つです。特にハーモニカの製造においては、世界的にも数少ない大手企業となっており、日本国内では唯一のアコーディオン製造メーカーでもあります。これにより、同社は高い技術力を誇ります。

業務内容

トンボ楽器製作所は、ハーモニカやアコーディオンをはじめとするリード楽器の製造と販売を行っています。さらに、「トンボ・アコーディオン教本」の作成や、経験者に向けた体験講座、コンサートなどのイベントも手がけ、楽器の普及活動に力を入れています。同社は自社製品だけでなく、海外から輸入した楽器の販売も行い、特にアコーディオンに関しては「一国一代理店制度」を採用し、日本市場での強力なプレゼンスを確保しています。

施設情報

本社の所在地は東京都荒川区西日暮里で、ここにはアコーディオンショールームも併設されています。このショールームでは楽器の展示や体験講習なども頻繁に実施されています。また、製造部門は埼玉県戸田市と中国の天津市に位置しています。

会社の歴史

トンボ楽器製作所の歴史は1902年にまで遡ります。創業者の真野清次郎が上京し、「高陽堂 真野商会」を設立しました。彼はリードを利用した小型の「手風琴」を開発し、その商品は瞬く間にヒットしました。1917年になると、ハーモニカの製造が始まり、日本初の国産ハーモニカが作られることになります。アコーディオンは1928年に試作されたのち、1931年から本格的に製造が始まりました。

1980年代後半には、海外の展示会に出展し、販路を広げて多くの国に進出しました。

主な製品

同社の製品ラインには、様々なタイプのハーモニカがあります。具体的には、テンホール・ハーモニカ、複音ハーモニカ、アンサンブルハーモニカ、クロマチック・ハーモニカ、教育楽器向けの「教育用ハーモニカ」などが含まれます。特に「ミヤタ・バンド」は戦前に非常に有名であり、教育楽器としても多くの児童に親しまれています。

また、アコーディオンに関しても多様なモデルを展開しており、ピアノ鍵盤式アコーディオンや合奏用のアコーディオンなど、学校教育の現場でも使われることが多い製品です。

技術と特許

トンボ楽器製作所は、ハーモニカの製造技術において革新的な技術を開発してきました。現在、同社は82件の特許を所有しており、その技術力が高く評価されています。

社名の由来

社名の「トンボ」は、前に進むことを意味する昆虫から取得されています。これは、常に前進し続ける姿勢を象徴すると共に、同社の経営理念を反映しています。

古くはウクレレなどの楽器も手がけていましたが、現在は主にハーモニカとアコーディオンの製造に特化しています。

まとめ

株式会社トンボ楽器製作所は、創業以来120年以上の歴史を持ち、ハーモニカとアコーディオン製造の専門メーカーとして国内外での存在感を示しています。今後もその楽器技術の向上と普及活動に期待が寄せられています。

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